鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

軍事

イタリア戦線における連合軍戦闘序列

一部の熱狂的軍事マニア(編制厨)以外の方には需要がないマニアックな記事ですが、戦闘序列(Order of battle)シリーズはこれでしばらく打ち止めです。 実はこの記事、過去記事の『イタリア戦線におけるドイツ軍』と対になっております。 イタリア方面にお…

ノルマンディー上陸作戦時、連合軍戦闘序列

前記事の関連です。ノルマンディー作戦時のドイツ軍戦闘序列は日本でもよく資料が出てますが、連合軍側のそれが少ない事に気付き纏めてみました。 第12軍集団がアメリカ軍ですが、開戦前の編制からどう変わったのか興味深いですね。一見して第1機甲師団がな…

日米開戦直前、米陸軍戦闘序列

我ながら暇だとは思うんですが、1941年12月というまさに真珠湾攻撃直前のアメリカ陸軍の戦闘序列(Order of battle)です。 何かの資料で、日米戦争に突入する前の両軍師団数は51個で拮抗していたというのを見た記憶があるのですが、調べてみると48個しかあ…

無人潜航艇エコー・ヴォイジャー

攻撃型原潜であれ従来型のディーゼル潜水艦であれ、戦術潜水艦の任務は複数あります。一つは当然ながら敵潜水艦や水上艦艇への攻撃任務。第2次大戦中盛んだった敵海上補給路、通商路に対する通商破壊作戦。最近では機雷敷設任務も重要になってきました。 そ…

アメリカ空軍第366混成航空団

アメリカ海軍・海兵隊には海兵遠征軍/海兵遠征旅団/海兵遠征隊、陸軍にはストライカー旅団戦闘団など緊急展開部隊があります。ところが空軍は部隊の特性上緊急展開部隊を作りにくいそうです。冷静に考えると整備や基地要員、飛行場メンテナンス要員などコス…

C-17が変えた空挺作戦

マクダネル・ダグラス(現在はボーイングに吸収合併)C-17グローブマスターⅢといえば、アメリカが誇る戦術/戦略輸送機です。最大搭載量(ペイロード)77.5トンを誇り、航続距離5190km。アメリカ陸軍の主力戦車M1A2エイブラムズ(63トン)を楽々運べ、M2/M3ブ…

アメリカ太平洋軍の恐るべき戦力

7月12日の国際仲裁裁判所の裁定を受けて、米支戦争はカウントダウンを始めました。そこで気が早いとは思いますが、もし戦争が始まったら主役になるであろうアメリカ太平洋軍の戦力を見ておくのも無駄ではないと考えます。 さて、アメリカ太平洋軍とはアメリ…

魚雷の推進方式

済みません、今回はかなりマニアックなので余程軍事に興味のある方以外はお断りします。 さて、魚雷の推進方式ですが水中を進むため酸素を使う通常の内燃機関は使えませんよね。では、どうしているかというと電気推進(鉛蓄電池や酸化銀蓄電池を使う)やガス…

89式長魚雷とその後継

前記事 各国主要戦術潜水艦の圧壊深度 の関連記事です。 日本のそうりゅう型潜水艦が何故世界トップクラスの高性能潜水艦かというと、艦の能力に加えて使用する89式長魚雷の優秀性もあるのです。 魚雷には大きく分けて長魚雷と短魚雷があり、艦船や航空機か…

各国主要戦術潜水艦の圧壊深度

この記事は、過去記事『支那原子力潜水艦の圧壊深度』の続きです。 http://blogs.yahoo.co.jp/houzankai2006/55262495.html 最近ちょっと潜水艦用高張力鋼にはまってまして、完全に趣味の記事です。軍事や日本の国防に興味が無い方にはチンプンカンプンだと…

ロシア陸軍RPG一覧

軍事に興味の無い方はチンプンカンプンだと思いますのでスルーする事を強くお勧めします。読んでも後悔するだけですよ(苦笑)。 さて、上の表(自作)だけで私の言いたい事のすべてですので本来文章を書く必要性はないのですが、RPGと言えば泣く子も黙るソ…

ロッキード・マーチン F-35 ライトニングⅡ  その実力

この記事は、過去記事「ロッキード・マーチン F-35 ライトニングⅡ(前後篇)」の続きです。 http://blogs.yahoo.co.jp/houzankai2006/54935591.html http://blogs.yahoo.co.jp/houzankai2006/54935976.html 支那による露骨な南シナ海進出でアメリカとの間に…

イラワジ会戦における日英両軍戦闘序列

完全に趣味の記事です。おそらく一般の皆さんは聞いたこともないと思いますのでスルー推奨です。 イラワジ会戦とは、1944年12月から1945年3月にかけてビルマの中央を流れる大河イラワジ河を巡り日英両軍によって戦われた一連の戦闘を指します。インパール作…

水際撃退か内陸持久か? ロンメルの場合

エルヴィン・ヨハンネス・オイゲン・ロンメル元帥(1891年~1944年)といえば、戦史に疎い人でも名前くらいは知っているドイツの名将です。もっともすべてにおいてスーパーマンだったかというとそうでもなく、戦術眼はずば抜けていても兵站に関する知識が欠…

現代水中の戦い

最近潜水艦と対潜作戦に関する関心が深まっています。その流れで久しぶりに「新・現代の軍艦」(堀元美、江畑謙介著 原書房)を読み返しています。1987年刊と非常に古い本ながら現代海戦の基礎を網羅する貴重な本でした。 いま改めて驚いたのは、この本でSOS…

世界の主要戦術潜水艦一覧

最近、対潜作戦にはまってまして趣味が高じて世界の主要戦術潜水艦一覧を作成してしまいました。これ以外にも色々あるのですが、体力的にこれが限界でした(苦笑)。 ざっと見られると分かる通り、退役したものもかなり含まれます。日本で言えばはるしお型よ…

支那原子力潜水艦の圧壊深度

最初に用語解説から。MPaって何の事か分からないと思います。Paはパスカルといって圧力の単位。気象用語で気圧の単位をヘクトパスカルって言うでしょ。あれです。MPaはメガパスカルと読み100万パスカルに当たります。 最初の表は、潜水艦の船体に使われる高…

終戦時大日本帝国陸軍師団一覧

我ながらなんて暇人なんでしょう(苦笑)。今日は朝からこの一覧表を作ってました(爆)。調べ物しながら書いたから5時間くらいかかりましたよ。参考文献は別冊歴史読本戦記シリーズの「日本陸軍部隊総覧」「太平洋戦争師団戦史」です。全部で200個師団以上…

大日本帝国海軍南西方面基地航空隊

完全に趣味の記事です(笑)。二次大戦の戦記ものを読んでいてラバウル航空隊の戦力ってどのくらいだったか気になった事はありませんか?私はあります。ただ、ラバウルに展開した海軍の基地航空隊と陸軍航空隊は時期によって移動があるためはっきりしていな…

幻の重慶侵攻作戦

上の戦闘序列(Order of battle)は、支那事変の際に計画された重慶侵攻作戦におけるものです。出典は『太平洋戦争のif』(秦郁彦編 グラフ社)です。昭和16年(1941年)11月5日に上奏された『帝国陸軍作戦計画第二章南方作戦ニ伴フ対支作戦』で大綱が決定…

米支航空戦シミュレーション

最近、河津幸英さんの『米中軍事衝突』(アリアドネ企画)という本を読みました。私は昨今の軍事系ライターの中では河津氏を故江畑謙介氏なみに信頼しているのでなかなか興味深い内容でした。 この本では尖閣有事、あるいは台湾有事をきっかけとしてアメリカ…

スターリング機関と燃料電池   AIP(非大気依存推進)の仕組み

第2次大戦まで、潜水艦の生活環境は最悪でした。水も空気も限られていたため風呂にも入れずシャワーも制限されていたそうです。艦内は油と汗の混ざった独特の臭いがしていたとか。 ところが、大戦後原子力推進潜水艦の登場によって環境は一変します。原子力…

XASM-3の弾頭重量はどれくらいか?

上の表はちょっと見にくいですが世界の主要空対艦ミサイルの一覧表です。我ながら暇人とは思いますが自作です(爆)。 何故こんな事をしたかと云うと、前記事でXASM-3の事を書いたからです。航空自衛隊は(というより自衛隊全体ですが)兵器の性能をすべて発…

イラン米大使館人質救出作戦

アメリカ合衆国第39代大統領ジミー・カーター、歴代大統領の中でも際立って無能、イラン米大使館人質救出作戦の失敗で本人のみならずアメリカの威信も地に堕ちました。イラン米大使館人質事件が1979年。1976年には有名なエンテベ空港奇襲作戦、そして1980年…

反斜面陣地の実戦例  沖縄戦嘉数(かかず)の戦闘

沖縄県宜野湾市の南部に標高90mの東高地、標高70mの西高地からなる鞍状の小丘陵があります。米軍普天間基地を見下ろす事が出来、よく流れている基地の映像はこの高地から撮影したものです。 果たして彼ら(テレビ局)は、嘉数高地が沖縄戦の激戦地の一つでこ…

異端の参謀八原博通と反斜面陣地

最近、歴史群像10月号を読んで嘉数(かかず)の戦いの記事に大変深い感銘を受けました。嘉数の戦いといっても御存じない方がほとんどだと思うので簡単に説明すると大東亜戦争沖縄戦の中の戦闘の一つで、シュガーローフの戦い、西原の戦いとともに最激戦の一…

余談 フォークランド紛争の第317任務部隊と日本の護衛艦隊

4回にわたってフォークランド紛争の歴史(世界史書庫)を見てきたわけですが、イギリスがフォークランド海域に送り込んだ機動部隊(第317任務部隊)がどれくらいの規模だったか日本の海上自衛隊と比べてみようとふと思いました。 第317任務部隊は軽空母×2隻…

フォークランド紛争の両軍兵力

1982年3月から6月まで3カ月に渡って繰り広げられたフォークランド戦争。これは両軍の兵力です。これを見るとイギリス軍はほぼ全軍に近い海軍力を投入したことが分かります。本土から1万2千キロ離れた絶海の孤島にイギリスが本気を出して取り返しに来るはずが…

ロッキード・マーチン F-35 ライトニングⅡ   (後編)

④AN/APG-81 アクティブ・フェイズド・アレイレーダー ノースロップ・グラマン社がF-22用のAN/APG-77 AESA(アクティブ・フェイズド・アレイ)レーダーをベースに空対空機能とレーダー・ステルス性はそのままにF-16E/FのAN/APG-80の空対地機能を組み合わせた…

ロッキード・マーチン F-35 ライトニングⅡ   (前編)

老朽化の進むF-4EJ改ファントムの後継機種として導入が決定したF-35。F-22ラプターに次ぐ実用ステルス戦闘機であり米軍を中心に将来はF-4やF-16のような西側標準戦闘機になる事が確実な高性能機です。しかし、価格が高騰した事から、主開発国のアメリカ以外…