鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

世界史

秦の昭襄王を苦しめた北方遊牧民義渠(ぎきょ)

あまり支那の歴史に詳しくない方は、春秋戦国時代の秦が早くから超大国で支那統一をしたのも当然だと思っているでしょう。ところが秦は中原諸国から見たら西戎と区別のつかない蛮夷の国で文化の遅れた後進国、しかも国家間の約束も守れない虎狼之国と蔑まれ…

匈奴配下のローマ兵?

ネットでたまたま見たんですが、漢と匈奴の戦争の時、漢軍が匈奴に従っていた異質の軍隊を捕虜にし現在の甘粛省に連行、定住させたとありました。与太話の類かと思って調べたら出典は漢書・陳湯伝だそうです。 該当部分を記すと『紀元前36年、漢西域、最高長…

朝鮮出兵時の朝鮮八道石高

これは参謀本部が編纂した『朝鮮の役』に載っていたデータですが、参謀本部が同書で指摘していた通り正確なものではありません。というのも日本軍は短期間占領していただけで本格的検地などされなかったからです。朝鮮半島のように農業生産力の低い土地は石…

可敦城の話

前記事で可敦城は遼王朝がモンゴル高原支配の拠点として建設したと書きましたが、その後調べた結果ウイグル時代(744年~840年)に唐から迎えた和蕃公主(唐が異民族君主を懐柔する目的で嫁がせた皇女)の居城として築かせたのが最初だと分かりました。 では…

モンゴル遊牧国家の首都とオルホン川

久々の世界史記事、それもマイナーな話題で恐縮です。ほとんどの人は興味ないと思いますのでスルーしてください。過去記事『モンゴル五大河川と地勢』でモンゴル高原を本拠地とする遊牧国家(シナ呼称行国)は、モンゴル高原の中央を流れるオルホン川かその…

後百済の話

誰も興味ないでしょうが、日本史書庫で刀伊の入寇シリーズを書こうと調べていたときにふと興味を覚えたので残しておこうと思い記事にしました。と言ってもネット上で集めただけの情報なので非常に薄いものだということは予めお断りしておきます。 新羅は朝鮮…

黄河の大洪水1938年

東京オリンピックのおかげであまり報じられませんが、支那大陸黄河流域では豪雨による大洪水で深刻な被害が出ています。鄭州では地下鉄のトンネルが長さ4㎞にわたって冠水し6000名以上が亡くなったのでは?とも言われます。 黄河はその名の通り上流の黄土高…

陳勝・呉広の乱で農民が反乱に踏み切った理由

世界史で習ったので覚えている人もいるでしょうが、支那大陸最初の統一王朝秦滅亡の原因となった反乱として有名ですよね。知らない人も多いと思うので簡単に説明すると、秦は過酷な法治政治で人民を弾圧し不満が蓄積していました。どんな理由があろうと法律…

春秋時代の晋、戦国時代の魏が強国になった理由

古代シナのマニアックな話なので興味ない方はスルーしてください。 シナ大陸の地理をご存知の方は、古代の人口密集地は黄河中流域、几上湾曲部の東から河南省と山東省の境界くらいまでの所謂中原だったことをご存知だと思います。「中原に鹿を逐う」という言…

なぜ七王国の一つ、ウェセックスは強大化したか?

マイナーなイギリス史ばかり続いて付いてこれない方も多いと思います。これでイギリスシリーズは一応打ち止めなので興味ない方はスルーお願いします。 5世紀初頭、ローマ帝国がブリテン島から撤退したために生じた権力の空白。それに付け込むようにブリテン…

アーサー王の都キャメロット

アーサー王伝説にでてくる都キャメロット。アーサー王に仮託される5世紀後半から6世紀初頭頃イングランドを統一したとされる王は実在したと言われます。ただアーサー王物語にある聖杯伝説や円卓の騎士などは後世の脚色で史実とは言い難いとされます。ですか…

アーサー王伝説とサルマタイ人

前記事でアーサー王伝説のモデルとなった当時のブリテンの王がいたと考察しました。 ローマ帝国時代、スコットランドを除くブリテン島はローマ帝国の属州ブリタンニアでした。世界史に詳しい方ならご存知だと思いますが、属州には二種類あり比較的安定し文官…

アーサー王終焉の地アヴァロンはグランストンベリーか?

アーサー王は5世紀末から6世紀初頭ブリトン人(ケルト人)を率いて侵略者アングル人、サクソン人、ジュート人などのゲルマン系諸族と戦ったとされ一応実在したと言われます。 アーサー王の出自には様々な説があります。ブリトン人の王子説、アルトリウスとい…

古代支那の兄弟の呼び方

古代支那史に関心のない方にはチンプンカンプンだと思うのでスルーお願いします。 俗に伯仲叔季という言葉があります。これは古代支那で兄弟の順番の呼び名です。伯が長男、仲が次男、叔は三男以下、季は末っ子を表します。四人兄弟なら綺麗に当てはまるんで…

サマルカンド - 世界の都市の物語 -

古代ギリシャ人はアラル海にそそぐ大河アムダリアをオクサス河と呼びました。アラル海にそそぐアムダリアともう一つの大河シルダリアの間の土地をトランスオクシアナと言います。同じく古代支那の史書ではこれを河間地方と名付けました。トランスオクシアナ…

殷墟と朝歌と鄴

マニアックでごめんなさい。世界史に興味のない方にはチンプンカンプンだと思うのでスルーお願いします。 殷墟というのは皆さんが世界史で習った殷王朝の首都遺跡です。ただ近年の研究では商王朝というのが正しいとされます。殷というのは金石文の解読からそ…

司馬懿の先祖と司馬遷の先祖

私(鳳山)の悪い癖は一つの記事を書くと関連項目を調べないと気が済まなくなることです。ですから熱中しているときの集中力は凄いんですが、熱しやすく冷めやすいのですぐ忘れます。支那史上の有名人の子孫、先祖を調べていくうちの関連話です。歴史に興味…

竇猗房(とういぼう)、数奇な運命の皇后

宮城谷昌光氏の短編小説に『花の歳月』という作品があります。私の中では『鳳凰の冠』と共に宮城谷作品では五本の指に入る傑作短編だと評価しています。宮城谷さんはどんな主人公でも爽やかに書きすぎる悪癖がありますが、この二作に関してはそれが成功して…

昌平君の数奇な運命

支那戦国時代、楚の滅亡関連話の一つです。 秦の始皇帝が天下統一するころ、秦の重臣に昌平君(紀元前271年~紀元前223年)という人がいました。昌平君は称号で本名は熊啓。熊という氏から分かる通り楚人でした。では楚人がどうして秦の重臣になれたのか疑問…

項氏と王氏の因縁

久しぶりの世界史記事、マニアックな話題なので興味ない方はスルー推奨です。 漢の高祖劉邦と天下を争った項羽。劉邦も項羽もともに戦国七雄の一つ楚国の出身で最初は協力して宿敵秦を滅ぼしました。楚人は祖国を滅ぼした秦に深い恨みを抱き「たとえ三戸(非…

リシャット構造はアトランティスか?

タイトルで超古代文明好きを騙し釣るというのも心苦しいので、最初に言っておきます。伝説のアトランティスとは全く関係ないと思います。ですからオカルト好きとか超古代文明ファンはスルーしてください。がっかりするだけですから。 ネットで見たんですが、…

プント国

プント国 世界史マニアック話が続きますが、これも紅海・インド洋交易関連話です。一般の方は全く興味ないと思うのでスルー推奨です。 世界地図やグーグルマップを見ていただくと分かる通り、エジプトは国土のほとんどを砂漠が占めます。ただ世界有数のナイ…

乳香の話

前記事で「砂漠のアトランティス」と呼ばれたアラビア半島、オマーン西部にあるオアシス都市遺跡ウバールを紹介しました。その際乳香が主要な交易品で、エジプトやシリア、メソポタミアに輸出し栄えていたと書きました。では乳香とはどんなものかと興味を覚…

砂漠のアトランティスは実在した?

ノーティドッグの傑作アクションゲームに『アンチャーテッド3 砂漠に眠るアトランティス』というものがあります。アラビア半島ルブアルハリ砂漠のどこかにあったとされる伝説のアトランティス文明を継承した古代都市の遺跡に隠された秘宝を巡って主人公ネイ…

古代支那の食事

私の悪い癖は、一つの事を調べるとその関連項目も調べなくては気が済まないというものです。前記事で淮河以南の華中と華南地方は稲作の一大産地を抱えているので古代から米を食べていたが、淮河以北では何を食べていたか謎だと書きました。一応小麦を粉にし…

漢代の貨幣と官僚の俸給

古代支那春秋戦国時代の貨幣と言えば、斉・燕・越などで使われた刀銭、楚で使われた蟻鼻銭、秦で使われた圜銭(かんせん)があります。圜銭とは円形の貨幣の中心に丸あるいは四角の穴をあけた貨幣でのちの支那王朝が鋳造した貨幣の基本形となりました。刀銭…

後漢、三国時代の地方行政

マニアックな記事が続いて申し訳ない。過去記事で後漢時代の各州の人口を書いたんですが、その際地方行政の仕組みに関し説明不足だったかなと思い改めて記すことにします。一応過去記事の肝である人口表を載せておきます。 ◇幽州(ゆうしゅう)…204万 ◇并州…

魏官制

非常にマニアックで申し訳ないんですが、せっかく作ったので記事にしました。まだまだ未完成なんですが、三国時代魏の官制です。 一番左の官品というのは日本でいうところの位階にあたり、一品がだいたい日本の正一位~従一位に当たります。ちなみにこの九品…

兀突骨(ごつとつこつ)と藤甲鎧

最近、YOUTUBEで亶夏王朝さんの三国志珍人物伝にハマっています。取り上げる人物がマニアックすぎるんですよ。劉備の養子劉封に関しても劉備の実子説、劉封の実家寇氏の光武帝後裔説、劉禅を奉じる荊州派と劉封を支持する益州派(そのリーダーは法正)で両派…

世界史上難攻不落の城 城塞都市カルカソンヌ

フランス南西部、ピレネー山脈の裾野、北端あたりにあります。大西洋と地中海を結ぶ街道上に位置し交通の要衝です。その歴史は古く紀元前6世紀以降のガリア人に起源があるとも言われています。その後ローマの支配下に入り城塞都市として整備されました。要衝…