鳳山雑記帳はてなブログ

ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

世界史

春秋時代の晋、戦国時代の魏が強国になった理由

古代シナのマニアックな話なので興味ない方はスルーしてください。 シナ大陸の地理をご存知の方は、古代の人口密集地は黄河中流域、几上湾曲部の東から河南省と山東省の境界くらいまでの所謂中原だったことをご存知だと思います。「中原に鹿を逐う」という言…

なぜ七王国の一つ、ウェセックスは強大化したか?

マイナーなイギリス史ばかり続いて付いてこれない方も多いと思います。これでイギリスシリーズは一応打ち止めなので興味ない方はスルーお願いします。 5世紀初頭、ローマ帝国がブリテン島から撤退したために生じた権力の空白。それに付け込むようにブリテン…

アーサー王の都キャメロット

アーサー王伝説にでてくる都キャメロット。アーサー王に仮託される5世紀後半から6世紀初頭頃イングランドを統一したとされる王は実在したと言われます。ただアーサー王物語にある聖杯伝説や円卓の騎士などは後世の脚色で史実とは言い難いとされます。ですか…

アーサー王伝説とサルマタイ人

前記事でアーサー王伝説のモデルとなった当時のブリテンの王がいたと考察しました。 ローマ帝国時代、スコットランドを除くブリテン島はローマ帝国の属州ブリタンニアでした。世界史に詳しい方ならご存知だと思いますが、属州には二種類あり比較的安定し文官…

アーサー王終焉の地アヴァロンはグランストンベリーか?

アーサー王は5世紀末から6世紀初頭ブリトン人(ケルト人)を率いて侵略者アングル人、サクソン人、ジュート人などのゲルマン系諸族と戦ったとされ一応実在したと言われます。 アーサー王の出自には様々な説があります。ブリトン人の王子説、アルトリウスとい…

古代支那の兄弟の呼び方

古代支那史に関心のない方にはチンプンカンプンだと思うのでスルーお願いします。 俗に伯仲叔季という言葉があります。これは古代支那で兄弟の順番の呼び名です。伯が長男、仲が次男、叔は三男以下、季は末っ子を表します。四人兄弟なら綺麗に当てはまるんで…

サマルカンド - 世界の都市の物語 -

古代ギリシャ人はアラル海にそそぐ大河アムダリアをオクサス河と呼びました。アラル海にそそぐアムダリアともう一つの大河シルダリアの間の土地をトランスオクシアナと言います。同じく古代支那の史書ではこれを河間地方と名付けました。トランスオクシアナ…

殷墟と朝歌と鄴

マニアックでごめんなさい。世界史に興味のない方にはチンプンカンプンだと思うのでスルーお願いします。 殷墟というのは皆さんが世界史で習った殷王朝の首都遺跡です。ただ近年の研究では商王朝というのが正しいとされます。殷というのは金石文の解読からそ…

司馬懿の先祖と司馬遷の先祖

私(鳳山)の悪い癖は一つの記事を書くと関連項目を調べないと気が済まなくなることです。ですから熱中しているときの集中力は凄いんですが、熱しやすく冷めやすいのですぐ忘れます。支那史上の有名人の子孫、先祖を調べていくうちの関連話です。歴史に興味…

竇猗房(とういぼう)、数奇な運命の皇后

宮城谷昌光氏の短編小説に『花の歳月』という作品があります。私の中では『鳳凰の冠』と共に宮城谷作品では五本の指に入る傑作短編だと評価しています。宮城谷さんはどんな主人公でも爽やかに書きすぎる悪癖がありますが、この二作に関してはそれが成功して…

昌平君の数奇な運命

支那戦国時代、楚の滅亡関連話の一つです。 秦の始皇帝が天下統一するころ、秦の重臣に昌平君(紀元前271年~紀元前223年)という人がいました。昌平君は称号で本名は熊啓。熊という氏から分かる通り楚人でした。では楚人がどうして秦の重臣になれたのか疑問…

項氏と王氏の因縁

久しぶりの世界史記事、マニアックな話題なので興味ない方はスルー推奨です。 漢の高祖劉邦と天下を争った項羽。劉邦も項羽もともに戦国七雄の一つ楚国の出身で最初は協力して宿敵秦を滅ぼしました。楚人は祖国を滅ぼした秦に深い恨みを抱き「たとえ三戸(非…

リシャット構造はアトランティスか?

タイトルで超古代文明好きを騙し釣るというのも心苦しいので、最初に言っておきます。伝説のアトランティスとは全く関係ないと思います。ですからオカルト好きとか超古代文明ファンはスルーしてください。がっかりするだけですから。 ネットで見たんですが、…

プント国

プント国 世界史マニアック話が続きますが、これも紅海・インド洋交易関連話です。一般の方は全く興味ないと思うのでスルー推奨です。 世界地図やグーグルマップを見ていただくと分かる通り、エジプトは国土のほとんどを砂漠が占めます。ただ世界有数のナイ…

乳香の話

前記事で「砂漠のアトランティス」と呼ばれたアラビア半島、オマーン西部にあるオアシス都市遺跡ウバールを紹介しました。その際乳香が主要な交易品で、エジプトやシリア、メソポタミアに輸出し栄えていたと書きました。では乳香とはどんなものかと興味を覚…

砂漠のアトランティスは実在した?

ノーティドッグの傑作アクションゲームに『アンチャーテッド3 砂漠に眠るアトランティス』というものがあります。アラビア半島ルブアルハリ砂漠のどこかにあったとされる伝説のアトランティス文明を継承した古代都市の遺跡に隠された秘宝を巡って主人公ネイ…

古代支那の食事

私の悪い癖は、一つの事を調べるとその関連項目も調べなくては気が済まないというものです。前記事で淮河以南の華中と華南地方は稲作の一大産地を抱えているので古代から米を食べていたが、淮河以北では何を食べていたか謎だと書きました。一応小麦を粉にし…

漢代の貨幣と官僚の俸給

古代支那春秋戦国時代の貨幣と言えば、斉・燕・越などで使われた刀銭、楚で使われた蟻鼻銭、秦で使われた圜銭(かんせん)があります。圜銭とは円形の貨幣の中心に丸あるいは四角の穴をあけた貨幣でのちの支那王朝が鋳造した貨幣の基本形となりました。刀銭…

後漢、三国時代の地方行政

マニアックな記事が続いて申し訳ない。過去記事で後漢時代の各州の人口を書いたんですが、その際地方行政の仕組みに関し説明不足だったかなと思い改めて記すことにします。一応過去記事の肝である人口表を載せておきます。 ◇幽州(ゆうしゅう)…204万 ◇并州…

魏官制

非常にマニアックで申し訳ないんですが、せっかく作ったので記事にしました。まだまだ未完成なんですが、三国時代魏の官制です。 一番左の官品というのは日本でいうところの位階にあたり、一品がだいたい日本の正一位~従一位に当たります。ちなみにこの九品…

兀突骨(ごつとつこつ)と藤甲鎧

最近、YOUTUBEで亶夏王朝さんの三国志珍人物伝にハマっています。取り上げる人物がマニアックすぎるんですよ。劉備の養子劉封に関しても劉備の実子説、劉封の実家寇氏の光武帝後裔説、劉禅を奉じる荊州派と劉封を支持する益州派(そのリーダーは法正)で両派…

世界史上難攻不落の城 城塞都市カルカソンヌ

フランス南西部、ピレネー山脈の裾野、北端あたりにあります。大西洋と地中海を結ぶ街道上に位置し交通の要衝です。その歴史は古く紀元前6世紀以降のガリア人に起源があるとも言われています。その後ローマの支配下に入り城塞都市として整備されました。要衝…

世界史上難攻不落の城 カーリンジャル城

この城も前記事で出てきたシェール・シャー所縁の城です。と言ってもシェール・シャーが築いたわけではなく彼がこの城を攻める最中、砲弾の爆発事故で不慮の最期を遂げています。 敵はラージプート族。インド北西部ラージャスタン州を中心にインド北部、主に…

世界史上難攻不落の城 ロータス・フォート

忘れたころにやって来る難攻不落シリーズ。一時中断したのは私の知識が欧州、中東、極東に偏っていて中央アジアやインドの難攻不落の城に自信がなかったからです。中央アジアの主要都市(当然周囲を城壁に囲まれた城塞都市)は、一見難攻不落に見えてもモン…

ローマ軍の野営地『カストラ』

これまで何回か書いたと思いますが、共和政期、帝政期と通じてローマ軍が強かった理由は兵站を最も重視した事です。海路を使えれば主要な港を押さえ、内陸を進軍する場合は要所要所に野営地をもうけ補給拠点としました。この野営地を『カストラ』と呼びます…

スキピオ・アシアティクスとマグネシアの戦い

ルキウス・コルネリウス・スキピオ・アシアティクス(紀元前2世紀、 生没年不詳)、どこかで聞いたことのある名だと思います。実はこの人、ザマの戦いでカルタゴのハンニバルを破った共和政ローマ救国の英雄スキピオ・アフリカヌスの実の兄です。スキピオ家…

クセノフォンとクナクサの戦い

ソクラテスの弟子クセノフォンが記した『アナバシス』。ギリシャ語で「上がり」という意味ですが、アケメネス朝ペルシャの王位継承戦争に傭兵として参加したクセノフォンたちが、敵中に孤立し苦難の末小アジアを抜けてギリシャに帰り着くという内容です。日…

フィリッポス2世とカイロネイアの戦い

アレクサンドロス大王を生んだ国マケドニア。ギリシャ世界の北縁に位置しギリシャ世界のヘレネス(ポリスの市民である文明世界の住民という意味)とは異質のバルバロイ(蛮族)と蔑まれました。実際、ポリスの共和制とは違う王制を採用しますが、民族的には…

ベーラ4世とモヒの戦い

ヨーロッパ中央部、チェコからスロバキア、ポーランド、ウクライナ、ルーマニアと半円形に広がるカルパチア山脈。山脈に囲まれた盆地あるいは平原をパンノニア地方と呼びます。この地は後にハンガリーとも呼ばれました。もともとパンノニア族やゴート族が住…

アエミリウス・パウルスとピュドナの戦い(後編)

アレクサンドロス大王の父フィリッポス2世が作った『ハンマーと金床戦術』。サリッサと呼ばれる5mもの長さの槍で武装した重装歩兵ペゼタイロイのマケドニア式ファランクス(密集歩兵陣)を金床として敵部隊を拘束し、両翼の重装騎兵ヘタイロイがハンマーとな…