鳳山雑記帳はてなブログ

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世界史

アエミリウス・パウルスとピュドナの戦い(前編)

ギリシャの一角に興り欧亜に跨る大帝国を築いたアレクサンドロス大王。彼の死後将軍たちが大王の遺領を巡って激しく争い3者が生き残りました。すなわちアンティゴノス朝マケドニア、セレウコス朝シリア、プトレマイオス朝エジプトです。これをディアドコイ(…

墨守

古代支那戦国時代は諸子百家と言われる思想家たちが多数出てきた時代でもありました。有名なものでは孔子・孟子の儒家、老子・荘子の道家、儒家の荀子から発展した法家などがあげられます。その一つに兼愛非攻の博愛主義を掲げた墨子の墨家がありました。 墨…

テキサス問題と米墨戦争

1776年の独立以来膨張を続けるアメリカ合衆国。イギリスの植民地だったミシシッピ河東岸を獲得したのは1700年代末から1800年代初頭にかけてでした。当時人口の大半はアパラチア山脈から大西洋岸にかけての独立した13州とその周辺に密集していました。ただ自…

パウル・フォン・レットウ=フォルベック  アフリカの獅子

第1次世界大戦が始まる前、ドイツ帝国は海外に植民地を持っていました。植民地大国である英仏には及ばずともアフリカには現在のナミビアに当たる独領南西アフリカ、現在のカメルーンに当たる独領西アフリカ、独領トーゴランド、現在のタンザニアに当たる独領…

アレッポとアレッポ城 - 世界の都市の物語 -

アレッポはシリア最大の都市で人口167万人を誇ります。シリア内戦でたびたび話題になる北部の要衝でその起源は少なくとも紀元前3500年くらいにもなるという世界最古の都市の一つです。写真を見てもらうと分かる通り、市街の真ん中に漫画のような楕円形の丘が…

世界史上難攻不落の城、襄陽城

5回に渡って見てきた世界史上難攻不落の城。その半分は住民も防衛戦に参加する城塞都市でした。というのは、日本と違い洋の東西を問わず大陸では落城=自分たちの国の滅亡で住民は殺されるか奴隷に落とされるかの過酷な運命だったからです。その意味では、住…

世界史上難攻不落の城、マサダの城塞

今回のマサダは知っている人が多いかもしれません。場所はイスラエル、死海の畔、西岸にある岩山です。死海から見ると標高400mもあります。ところが海抜0m。その理由は死海が海抜マイナス400mだからです。死海から地中海まで100㎞くらいしかありませんが、マ…

世界史上難攻不落の城、クラック・デ・シュヴァリエ

場所はシリアのレバノン国境近く、標高650mの山頂にある十字軍の城です。もともとは地元イスラム土侯の城でしたが第一回十字軍(1096年~1099年)の時、ツールーズ伯レイモンに攻め落とされました。その後紆余曲折がありトリポリ伯レイモン2世から1142年聖ヨ…

世界史上難攻不落の城、城塞都市ターボル

チェコの首都プラハの南方80㎞、ルジュニツェ川と湖沼に囲まれた高台の上にターボルはあります。ここはフス戦争の時、ヤン・ジシュカ率いるフス派の根拠地として築城されました。実は前記事マリエンブルク城の戦いと関係なくもないんです。フス派はヤン・フ…

世界史上難攻不落の城、マリエンブルク城

日本の城ベスト30に不満があったので私が独自に選ぶベスト10を書こうと思っているんですが、まずは世界の難攻不落の城をいくつか見ていこうかと思います。 名前を聞いてもよほど世界史に詳しい方じゃないとご存じないと思いますが、この城はポーランドにあり…

タンネンベルクの大殲滅戦

※ この記事は2006年3月26日にヤフーブログで書いた記事をリニューアルしたものです。 歴史上、ポーランドに位置するタンネンベルクでは2度大きな戦いが起きています。一度は1410年、ドイツ騎士団とポーランド・リトアニア連合軍との間で戦われドイツ騎士団は…

ンジンガ女王は民族の英雄かそれとも悪女か?

偶然ネットを見て最近知っただけで詳しい知識はありません。内容も浅くwiki程度ですので間違いや勘違いもあると思います。その際はコメントでご指摘いただければ修正いたします。 ナポレオンやカエサル、アレクサンドロス大王にハンニバルなど有名どころは書…

アッシリア伝説の女王セミラミス

最初に私事から。私は歴史全般が好きですが特に中央アジアの歴史には興味があります。昔から気になっていた『バクトリア王国の興亡』(前田耕作著)という本も、アマゾンの古本ですら6000円を超える高額な書籍で買えませんでした。ところが今回ちくま学芸文…

亡国の民は蔑まれる 杞憂と宋襄の仁

諺に『杞憂』というものがあります。心配する必要がないことをあれこれ心配する事、取り越し苦労を指す言葉です。由来を話すと、古代支那に杞という国がありました。杞の人がいつか天が崩れて落ちてくるのではないかと心配し夜も眠れなかったことから杞人の…

商人の語源

一般に交易を生業とする人を商人(しょうにん)と呼びます。実はこの語源には悲しい話があり、本来は「しょうじん」と言いました。 舞台は紀元前11世紀の支那大陸。日本では一般に殷王朝と呼ばれますが、当時支那大陸の中原(黄河中流域)を中心に周辺地域を…

マガダ国の征服地域

もはや、余程のもの好き以外ついてこれないマニアックな世界に入っていますが、パータリプトラ話の続きです。仏典によると、マガダ国の王アジャータシャトルは殺害した父ビンビサーラが仏教教団を保護したことから、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いの心理状態から…

パータリプトラ  - 世界の都市の物語 -

パータリプトラは現在のインド・ビハール州の州都パトナにあたります。仏典やインド古代史に詳しい方じゃないと分からないと思いますが、この地は古代インドで強勢を誇ったマガダ国の首都です。世界史で習ったアショカ王のマウリア朝も正式にはマウリア朝マ…

古代都市の推定人口

たまたまネットを見ていたら古代都市の推定人口が載っていたので嬉しくなって記事にしました。 メンフィス…古代エジプトの首都。BC3000年ですでに3万人の人口を数えた。 ウルク・・・メソポタミアに栄えたシュメール文明の中心都市。BC3000年代で人口4万5千…

フランス革命Ⅶ ブリュメール18日のクーデター (終章)

ネルソン提督率いるイギリス艦隊によってエジプトにナポレオンが孤立していた時、1798年12月イギリス首相小ピットの提唱で第二次対仏大同盟が結成されます。参加するのはイギリス、オーストリア、ロシア、ポルトガル、そしてなんとオスマン帝国まで!第一次…

フランス革命Ⅵ 総裁政府の混迷

独裁者ロベスピエールを倒して誕生したテルミドール右派による政権は1795年革命色の強すぎる1793年憲法を修正し、行政権は新たに設けられた5人の総裁が担うようになりました。これを総裁政府と呼びます。総裁政府というとフランス史にある程度知識がある方は…

フランス革命Ⅴ 革命独裁とテルミドール反動

※ ロベスピエール ※ ダヴィットの有名な歴史画 『マラーの死』 ※ マラー暗殺犯 シャルロット・コルデー 1793年7月13日、ロベス・ピエールの盟友で山岳派の指導者のひとりジャン=ポール・マラーは持病の皮膚病を悪化させパリの自宅で入浴療法を施していました…

フランス革命Ⅳ 王制廃止と国王の死

1792年4月に勃発した革命戦争。フランス革命の自国への波及を恐れるイギリス、オーストリア、プロイセン、スペイン、オランダなどは攻勢を強めます。各地で連戦連敗のフランス軍ですが、祖国の危機に国民が立ち上がり義勇兵として続々と参加しました。この時…

フランス革命Ⅲ 革命戦争

バスティーユ監獄襲撃は象徴的な事件でした。この段階でルイ16世の統治能力は崩壊していたと思います。国民議会は事態を収拾するため1789年8月4日封建的特権廃止を決議、ついでアメリカ独立宣言を範として人権宣言を採択します。自由、法的平等、所有権の不…

フランス革命Ⅱ バスティーユ監獄襲撃

皆さんはフランス革命についてどのような印象をお持ちでしょうか?私のような中年以降のオールドファンなら『ベルサイユのばら』あるいは『ラ・セーヌの星』のイメージかもしれません。ただこれらは戦後左翼史観にどっぷりつかった革命絶対正義、絶対王政(…

フランス革命Ⅰ 革命への道

1770年5月16日、フランスは祝賀ムードで溢れかえっていました。ルイ15世の王太孫ルイ・オーギュストとオーストリア女帝マリア・テレジアの11女マリア・アントーニアとの婚儀です。後のルイ16世と王妃マリー・アントワネット(フランス語読み)でした。この時…

ルイ16世は、やりようによっては死ななくても良かったのでは?

皆さんは、王妃マリー・アントワネットと共にフランス革命で断頭台の露と消えたルイ16世にどんな印象を持っていますか?ベルサイユのばらのファンなら、気が弱くてお人好し、妻の尻に敷かれているが好人物という印象があるかもしれません。また戦後日本の史…

北アメリカ大陸の農耕の歴史

インディアン話の続きなんですが、なぜ彼らは少数者であったイギリス人をはじめとする欧州の白人たちに土地を奪われ殺され駆逐されていったか考えていたんです。私はインディアン側もそこまで人口が多くなかったのではないかと想像しました。 いきなり話は飛…

テカムセの呪い

最後、オカルトめいた話になるので不思議書庫でも良かったんですが、一応史実なので世界史書庫にしました。 南北アメリカ大陸に人類が住み始めたのは1万5千年前だと言われます。氷河期、凍結したベーリング海峡をマンモスを追いながら北米大陸に至った人たち…

開封  - 世界の都市の物語 -

本当に忘れたころにやってくる『世界の都市の物語』シリーズ。最近の私の世界史記事傾向から遊牧民か黄河関係の記事になるだろうと想像していた貴方、正解です(笑)。 今回紹介する記事も黄河と無関係ではありません。突然ですがクイズです。皆さんは長江と…

女真族が強いのか漢族が弱すぎるのか?

今、『遊牧民から見た世界史』(杉山正明著 日経ビジネス文庫)を読んでいるんですが、よく見てみたらすでに10年前くらいに読んだ本でした。最近ボケが進んでいるんでしょうね、同じ本を何度も買う事が頻繁にあります。本棚を整理してみると『失敗の本質』と…