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ホルムズ海峡掃海の嘘

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 安倍総理アメリカ議会演説で今年の夏までに安全保障法制を整えると約束しました。そうなるとまた集団的自衛権に絡みホルムズ海峡機雷掃海問題がクローズアップされるはず。

 しかし、野党は言うまでもなく与党の議員でも問題の本質を理解してないのではないかと危惧するのです。国会の議論では機雷を撒くのはイランだと決めつけてますが、本当にイランが実行するのであればそれは自殺行為。しかも、戦闘中の機雷掃海はそもそも物理的にできません。

 もし、自衛隊に掃海の話が来るとすれば、それは本格的戦闘の時期ではなくその前か後。ただの作業(もちろん触雷の危険性はありますが)です。私は自衛隊が出動するケースとしては、イランではなく他の国が機雷を奇襲攻撃あるいは嫌がらせ的にばら撒くときではないかと睨んでいます。もちろんそんな国際法無視の暴挙をしでかしそうなのは特亜であり、具体的にそれができるのは支那海軍だけでしょう。南北朝鮮は無法国家ではあってもそれを実行できる海軍力などありません。

 私は、支那の潜水艦が友好国のパキスタンあたりを基地として秘かにホルムズ海峡入口に侵入。機雷をばら撒くケースを想定しています。現実的には支那も石油輸入大国なので(国内の大慶油田はすでに枯渇しつつある)まともな判断力があれば絶対にしないのですが、あの国の場合せっぱつまったら死なばもろともでやりかねないから怖い。支那共産党が戦争を決意する時は、国内の矛盾が制御できなくなる時だと思うからです。

 となると、よりあり得るケースとしてはマラッカ海峡ロンボク海峡の機雷封鎖。これも完全な封鎖は必要なくそこを通過する商船が一隻でも触雷沈没すれば目的は達せられます。保険料が高騰しとても負担できるものではなくなるでしょう。外国船籍の船も通過を拒否します。

 マラッカ海峡はともかくとしてロンボク海峡という名前に聞きなれない方も多いと思います。しかし海運上ロンボク海峡はホルムズ海峡やマラッカ海峡と同等のチョークポイントなのです。チョークポイント、これも聞きなれないと思います。もともとは地政学用語でシーレーン防衛において重要な航路が収束している所を指す言葉です。

 実はマラッカ海峡は水深20mくらいしかなくて、50万トンタンカーなどの超大型の船は通れません。一方、ロンボク海峡はジャワ島の東、バリ島とロンボク島を隔てる海峡で水深250mもあります。ペルシャ湾から東京湾に至る距離はマラッカ海峡経由で6590浬、ロンボク海峡経由で7580浬です。その差990浬、大型タンカーで3日間余計にかかりますが航行の安全性(平時の)を考えると喫水制限のないロンボク海峡経由を日本の大型商船は選択しています。

 資源のほとんどを海外からの輸入に頼っている日本にとって、マラッカ海峡ロンボク海峡を機雷封鎖されるのは死活問題で、集団的自衛権の本当の目的はこっちの掃海だと思うのです。相手も支那。こう説明すれば一般人は理解できると思うし、反対派も表立って反対できないはず。もし反対すれば基地害扱いか売国奴ですからね。

 政府はそう説明すればよい。それができないのは支那に対するまったく必要のない配慮でしょう。実際に尖閣侵略を行っている敵国に何の配慮がいるでしょうか?アメリカは、実は掃海部隊にそこまで力を入れていないのでマラッカ、ロンボクくらいは日本で掃海を担当してくれというのが本音だと考えます。一番影響があるのは日本ですから、それは当然でしょう。ホルムズ海峡はむしろアメリカが掃海を担当するのではないでしょうか。こっちはヨーロッパにも影響しますからね。

 その意味では、南沙諸島支那が強奪しようとしているのもマラッカ海峡封鎖を睨んでのことだと危惧しています。チョークポイントを制せられたら日本はどんなに軍備が優れていても手も足も出ません。今度の国会論戦、与野党のまともな安保議論がなされる事を願います。同時に国民もこの問題は決して他人事ではなく自分達の生活がかかっている重要な問題だと認識してください。