鳳山雑記帳はてなブログ

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日本海軍機の主翼折り畳み機構

 最近調べていてアメリカ海軍のグラマンF6Fヘルキャット主翼折り畳み後全幅13.06mから4.93mに激減しているのに驚いたものですから、日本の場合はどうなのか調べてみました。
 
 
 まず有名な零戦21型は主翼の翼端をちょこっとだけ曲げて12mから11mになったというのは有名な話ですよね。
 
 ところが調べて行くと大型機ほど大胆に曲げることができ半分以下にできたと分かりました。
 
イメージ 1
 
 
 
 例えばこれ、九七式艦上攻撃機。15.52mの全幅が主翼折り畳み後は7.3mと半分以下になっています。
 
イメージ 2
 
 天山艦上攻撃機も同様。14.894m→7.1935mとこれも半分以下です。
 
 
イメージ 3
 
 逆ガル翼の流星艦上攻撃機さえ14.40mから8.30mとかなりコンパクトになっています。
 
 
 
 零戦のような小型機が大胆な折り畳み機構を採用できず、むしろ大型機の方が余計コンパクトな横幅にできたか考えてみたんですが、おそらく大型機ほど大馬力エンジンを搭載でき、折り畳み機構で機体が重くなっても問題が少なかったのではないでしょうか。
 
 
 一方零戦は、ぎりぎりまで機体を軽量化しなければいけなかったため重量のかさばる折り畳み機構を採用できなかったのだと思います。
 
 
 実はこれ米海軍機にも言える事で、大馬力エンジンを搭載しながらも機体軽量化に努力がはらわれたグラマンF8Fベアキャットでは10.82m→7.09mとそれほど大胆な折り曲げ機構はついていません。
 
 
 要は運用目的、エンジンの出力、搭載する空母との兼ね合いで決まったのではないでしょうか?
 
 
 ちなみに有名なダグラスSBDドーントレス艦上爆撃機主翼折り畳み機構が付いていません。全幅12.65m。当時の空母の標準的なエレベーターのサイズが12m×14mでしたからギリギリだったかも?(苦笑)
 
 
 
 
 
 おかげで性能は劣っても主翼折り畳みで7m以下になるヘルダイバーが生産されました。パイロットは操縦性最悪のヘルダイバーのコードSB2Cをもじって「サノバビッチ セカンドクラス」と酷評し嫌ったそうですが…(苦笑)。