鳳山雑記帳はてなブログ

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中島一式戦闘機 『隼』

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 往年の戦史ファンには加藤隼戦闘隊(飛行第六十四戦隊)で有名な一式戦闘機「隼」。ただその華やかなイメージとは違い、ライバルの海軍・零式艦上戦闘機と比べ速度が遅い、設計上のミスから主翼に機銃を搭載できず武装が貧弱(機首の2挺のみ)、九七式戦以来の軽戦思想にとらわれ大戦中ごろには時代遅れになっていた、などと酷評されていますが調べてみると意外と米軍の評価は高かったみたいですね。


 機体が軽いので加速性能で米軍のP-47、P-51より上回るため、零戦より速度は劣るものの手強い敵と認識されていたそうです。意外ですね!ただ日本機伝統の脆弱性は相変わらずで急降下時に機体がバラバラになる危険性も併せ持っていました。

 陸軍では、時代の趨勢から一撃離脱戦法に特化した二式単座戦闘機「鍾馗(しょうき)」を開発し、こちらの方が訓練でも優れた性能を見せたんですが、格闘戦にこだわる陸軍ベテランパイロットから嫌われ、隼が好まれたそうです。

 ただしエース級のパイロットが操縦する隼は、しばしば米軍のP-51マスタング(B型?まさかD型じゃないよね?)を破ったそうですから、それはそれで良かったのかもしれませんが…。

 三式戦飛燕や四式戦疾風がエンジンの不調であまり活躍できなかったため、隼は旧式化があきらかになった大戦後期にも最後まで第一線で活躍しました。そしてその末路は特攻機として散っていくこととなります。

 
【性能諸元】一式戦闘機二型

試作名称 キ四三-二
全幅 10.837m
全長 8.92m
全高 3.085m
翼面積 22m²
翼面荷重 117.7 kg/m²
自重 1,975kg
正規全備重量 2,590kg
発動機 ハ一一五(離昇1,150馬力)
最高速度 初期型:515km/h(高度6,000m)
前期型:536km/h(高度6,000m)
後期型:548km/h(高度6,000m)
上昇力 5,000mまで4分48秒
降下制限速度 600km/h
航続距離 3,000km(増槽あり)/1,620km(正規)
武装 胴体12.7mm機関砲2門(携行弾数各270発)
爆装 30kg~250kg爆弾2発