おそらく第2次大戦中、ソ連最良の戦闘機。ソ連軍の他の機体が中~低高度に特化したのに対し、初めから中~高高度の戦闘を想定して作られました。日本の零式艦上戦闘機よりさらに一回り小さい機体でしたが思ったより軽くならなかったのは、機体に木製パーツを多用したからです。(零戦より離陸重量で800kg重い)
ジュラルミン(アルミに亜鉛とマグネシウム、銅を混ぜた合金。軽くて頑丈で航空機の材料になった)を節約するため戦闘機の木製化は日本でも疾風などで試みられましたが、重量超過と良い接着剤ができなかったことから実用化できませんでした。木製戦闘機で成功したのはこれとイギリスのモスキートくらいかな?(笑)
ただ速度はやや遅め(591 km/h)となっております。しかしこの機の特長は800kmに満たない航続距離のソ連戦闘機が多い中で唯一といっていい1360kmで、侵攻作戦にも使えたことです。まあ他国ではこれくらい当たり前ですがね(苦笑)。
武装は20㎜×1、12,7㎜×1、中途半端やなあ。ん?カタログデータだけ見たら何でこれが主力になったのか分からんなあ(爆)。ただ何人かエースが誕生してるからそこそこ乗りやすい機体だったのかも?
足(航続距離)が長いって、それだけでかなり有利だったのは分かるんですがね。
戦後、Yak‐9は全金属製になって高性能になったそうです。もう遅いですけど(苦笑)。
【性能諸元】
全長 | 8.60m | 全高 | 3.00m |
全幅 | 9.74m | 翼面積 | 17.15m2 |
自重 | 2,350kg | 最大重量 | 3,117kg |
最高速度 | 590km/h | 上昇限度 | 9,100m |
航続距離 | 1,360km | 巡航速度 | 533km/h |
発動機 | クリモフ VK-105PF 液冷V型12気筒 1,180馬力×1基 | ||
乗員数 | 1名 | 総生産機数 | 16,769機 |
武装 | 12.7mm機銃×1、20mm機関砲×1 |