個々の性能では、マスタングを凌駕する機体もありました。しかしD型で最大速度:703 km/hを誇り武装も12.7㎜ブローニングM2機関銃×6丁。2665kmという長大な航続力を持つ同機は総合力で断トツのナンバーワンでした。
こんな高性能のマスタングと、日本の大戦初期に活躍しその後旧式化した零戦や隼では勝負にならないのは確かでした。ほとんどの場合性能差を埋められず完敗するのが常でしたが、実は零戦や隼でマスタングを撃墜した記録もあります。
どういうことか考えていたところYahoo!知恵袋でなるほどと納得できる答えがありました。
日独が空戦で不利になっていくのは、機体性能差もあったでしょうがこういったベテランパイロットが消耗し訓練度や実戦経験の劣る新兵ばかりになっていったのも大きな要因だったと思います。いわゆる「貧すれば鈍す」というやつです。
戦局が有利になっていった連合軍のほうは、逆に余裕ができベテランパイロットを休養を兼ねて定期的に後方に下げ新兵教育をさせていたそうですから差は開く一方でした。
不利な方の日独側はそんな余裕はなかったですから。ランチェスターの法則通りですね。有利な方はとことん有利に、不利な方はとことん不利になっていくそうです。(損害は戦力の二乗に比例する)
…ここまで書いてきて、ランチェスターの法則は人生にも当てはまるような気がします。金持ちはどんどん金持ちになるのに貧乏な庶民はどんなに頑張っても庶民のまま。これを逆転するには一時的にでも有利になれる革命しかない…。そして革命後はまたあらたな有利者と不利者の闘いが続く。