

スピットファイア、ランカスターとともにイギリスの第2次大戦中三大傑作機の一つ。何がすごいって、機体のほとんどが木製(さすがにエンジンとかは金属製ですが…苦笑)でありながら、630km/hという高速を誇り、基本の爆撃機型のほかに偵察機型、夜間戦闘機型、地上攻撃機型とバリエーション豊富な万能機でした。
普通木製飛行機はジュラルミン製より重くなるのが普通ですが、デ・ハビラント社は木製機に対する技術が高く樺の板の真ん中にバルサ材を挟んで軽くて丈夫な材料を作ることに成功、傑作エンジン ロールスロイス マーリンを2基搭載し、高い性能の機体として完成しました。
もともと英空軍も「いまさら木製飛行機なんて…」と相手にしていなかったのですが、自主開発でできた機体があまりにも高性能(当時の主力戦闘機スピットファイアより30km/hも速い!)だったため、即採用されます。
モスキートには日本軍パイロットも閉口したそうです。あきらかに機銃弾が当たっているのにスポンスポンと抜けてしまってなかなか墜落しなかったと証言しています。
ただ木製機ならではのトラブルもあり、エンジンが高熱になりすぎて機体がくすぶったとか、東南アジアで使用された機体が高温多湿の気候で腐りだした(笑)とか面白いエピソードがあります。さすがにビルマや東南アジアで使われた機体は寿命が短く、これだったら普通にジュラルミンで作ったほうがましだったかも?と思ってしまいます(苦笑)。ただその場合これほど高性能になったかは疑問ですが(爆)。