鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

マクダネル・ダグラスF/A‐18 ホーネット (アメリカ)

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 1973年運用開始されたグラマンF-14トムキャットは優れた空戦性能を示しますが、あまりにも高価になりすぎたため、米海軍は次期主力艦上戦闘機としてより安価で制空・要撃・対艦対地攻撃をこなすマルチロール機を求めます。
 
 ちょうど空軍の次期戦闘機計画でYF‐16(のちのF-16)に敗れていたノースロップYF‐17に目を付けた海軍は、これを採用しノースロップ社に艦上戦闘機としての開発を命じました。
 
 ところがノースロップ社は海軍機の実績がなかったことから、海軍は改めてマクダネル・ダグラス社と契約することとなります。契約上は艦上機のみだったはずですが、マクダネル・ダグラス社が地上機としても海外セールスしたことでノースロップ社と訴訟問題にまで発展しました。
 
 マクダネル・ダグラス社は、陸上機だった機体に着艦用フックを装備し、主脚や胴体構造の強化アビオニクスの向上、エンジンの換装などで海軍の要求を満たす艦上機を誕生させます。(現在はマクダネル・ダグラスが1997年ボーイング社に吸収合併されているためボーイングが生産している)
 
 F-14戦闘機を補助し、A-7コルセアⅡ攻撃機とF-4ファントムⅡ戦闘機を代替する目的で完成したのがF/A-18ホーネットです。初飛行1978年、運用開始は1983年です。
 
 空戦性能こそF-14に劣るものの、冷戦が終わり米海軍の空母打撃群に本格攻撃できる空軍が無くなったとの判断から艦上戦闘爆撃機としてはF/A-18一機種で十分とされています。
 
 さらにエンジン・アビオニクスを強化し、ある程度のステルス性能を持ち航続距離と搭載能力を向上させ再設計したもの(E/F型)はスーパーホーネットと呼ばれます。外見こそ似ているものの中身は別機ともいえるのでスーパーホーネットに関しては別の記事とします。
 
 2001年のアフガン戦争では、ホーネットの航続距離が足らずF-14が爆装してボムキャットとして運用されるなど笑えない話もあるんですが、スーパーホーネットになって航続力が向上し、2006年F-14が退役したため現在ではこちらが主力です。
 
 
【性能諸元】 
 
乗員
  • A/C:1名
  • B/D:2名
全長
  • 17.07 m
全幅
  • 11.43 m
全高
  • 4.66 m
翼面積: 37.2m2 空虚重量
  • A/B:12,973 kg
  • C/D:10,810 kg
最大離陸重量
  • A/B:21,888 kg
  • C/D:23,542 kg
エンジン
推力
  • A/B:7,258 kgf × 2
  • C/D:8,145 kgf × 2
最大速度
  • A/B:M 1.7+
  • C/D:M 1.8
航続距離
  • 3,700km(フェリー)
  • C/D:戦闘行動時 290海里(約537km)
実用上昇限度
  • C/D:15240m