鳳山雑記帳はてなブログ

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ドイツ戦艦の主砲斜め配置

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 一枚目の画像は日清戦争で清国北洋艦隊の主力艦だった戦艦定遠。ドイツのヴルカン・シュテッティン造船所で建造されました。

 二枚目はドイツ戦艦カイザー級、三枚目は巡洋戦艦のフォン・デア・タンです。定遠は二基の連装主砲が斜め配置、ドイツの両艦は二番砲塔と三番砲塔が斜め配置であることが分かりますね。主砲塔の斜め配置は背負い式のオーソドックスな形からすると無駄が多いような気がするんですが、味は確かにありますよね。

 定遠の場合は戦艦の艦型も過渡期にあったのと船幅に比べ主砲塔が大きすぎるので斜め配置も理解できるんですが、こういう場合イギリスは前後に配置します。でないと舷側砲撃で最大射撃できないからです。日露戦争の戦艦三笠(イギリス製)などはそうなっていますよね。

 ドイツの場合、カイザー級は舷側同時射撃は難しそうですが、フォン・デア・タンの方は頑張れば二番砲塔、三番砲塔も同じ向きで射撃できそうです。

 調べてみるとイギリスも初期の戦艦(弩級戦艦ネプチューンなど)は主砲の斜め配置を採用しています。イギリスで艦の中心線上に背負い式で主砲を配置し舷側射撃能力を最大化したのは超弩級戦艦オライオン級以降でした。

 主砲塔の斜め配置は、調べてみると舷側装甲の節約にあったようです。艦の全長に比べ積みたい主砲が多かったためこうなったのだとか。素人考えでは復元力がおかしくなるような気がします。やはり、艦の中心線上に背負い式で主砲を並べた方が綺麗ですよね(笑)。