鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

フォッケウルフ Fw200 コンドル

イメージ 1

 第2次大戦中のドイツの長距離哨戒爆撃機。今でいうところのP3Cみたいな役どころですな。写真を見て「なんだよ、ドイツも本格的4発重爆もってるじゃんかよ?」と思った人もいるはず。


 でも勘違いしてはいけません。もともと民間機として開発された機体ですので、軍用に転用するには無理がありました。

 ルフトハンザ航空向けにクルト・タンク技師が設計した機体で、25人の乗客を乗せて3000Km飛ぶことができました。日本でも戦争がなければ満州航空で導入していたかもしれません。


 元が民間機なんで米軍機みたいに夜間昼間問わずバンバン地上目標を爆撃するような使い方はできません。その代わり長大な航続力を生かして大西洋上を哨戒し、敵輸送船団を発見すると自身で爆撃したり(250kg爆弾×5発積めたらしい)、Uボートを呼び寄せたりして、連合軍から「大西洋の疫病神」と忌み嫌われました。


 大戦序盤は結構活躍したそうですが、輸送船団を護衛空母エスコートするようになると敵戦闘機に食いつかれて撃墜されたそうです。構造が脆弱で対戦闘機防御を考えてない機体でしたので仕方ありませんでした。


 ウィキペディア情報によるとHs293誘導ミサイルの母機にもなったそうですね。大戦後半には哨戒任務もはずされ本来の役割に近い輸送機として使用されたそうです。まあこっちのほうがよりらしい使い方だと思います。総生産数276機。



【性能諸元】

全長: 23.46 m
全幅: 32.86 m
全高: 6.30 m
全備重量: 22,700 kg
エンジン: ブラモ323Rファフニル 空冷9気筒 1,200 hp × 4
最大速度: 360 km/h
航続距離: 3,550 km
武装
7.92 mm機銃 × 4
20 mm機関砲 × 1
爆弾 1,250 kg
乗員: 5名
30人の完全武装した降下猟兵を輸送することもできた。