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ボーイングB‐52 「ストラトフォートレス(Stratofortress:成層圏の要塞)」 (米)

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 B-52は、B-17から続く要塞シリーズ最後の戦略爆撃機であり、B-36の後を受けた核攻撃用大型爆撃機です。全長48.5m、全幅56.4mの巨体に31.5tという爆弾搭載力を誇ります。
 
 もともとアメリカの核戦略上重要な地位をしめる主力戦略爆撃機として1952年初飛行します。その主任務は核爆弾を搭載して空中を哨戒し、有事には敵国に核爆弾を叩きこむというものでしたが、大陸間弾道弾、潜水艦発射弾道弾の発達とともに重要性が薄れました。
 
 しかし1965年ベトナム戦争がはじまると、B-52はその爆弾搭載能力の高さから再び脚光を浴びます。米軍は最初F-100やF-105のような戦闘爆撃機(これでも第2次大戦中の中型爆撃機並みの搭載量はある)を北爆の主役として使用していましたが、戦局がそれでは追いつかないことからB‐52を戦術爆撃に投入しました。
 
 
 B-52は、空軍基地などの軍事施設のみならずハノイなどの大都市、港湾施設、インフラなどを無差別爆撃したことから北ベトナム軍は大きな被害を出し、一時抗戦が困難になるような状況に立たされました。B‐52は北ベトナム軍から「死の鳥」と呼ばれるほど忌み嫌われます。
 
 補給を行おうにも港湾施設やインフラが破壊されたため、陸揚げも輸送もできなくなったのです。困り果てた共産勢力ですが、巧妙な手を打ってきました。
 
 すなわち西側の反戦団体を金銭支援し、影で操ることによって北爆の非人道性を訴え国際世論を動かしてアメリカを非難させたのです。このあたり共産勢力の宣伝戦の上手さは今でも続いていますね。日本のマスゴミなどまさに中国に支配されていますから。
 
 
 国際世論を気にするアメリカは、その後北爆に徹底さを欠くようになりました。この時北爆を徹底していたらベトナム戦争の帰趨は分からなかったかもしれません。それほどの力をB-52は持っていました。
 
 
 その後アメリカはB-1やB-2のような高速爆撃機ステルス爆撃機を開発しますが、まだまだB-52は現役です。最終生産型(H型)は2045年まで運用されるそうです。まさに超大国アメリカの力の象徴ともいうべき戦略爆撃機だと言えるでしょう。
 
 
【性能諸元】
 
乗員:5名(機長、副操縦士、レーダーナビゲーター、航法士、EWO)
全長:48.5m
全幅:56.4m
全高:12.4m
翼面積:371.6m2
エンジン:P&W社製 TF33-P-3 ターボファン・エンジン ×8基
推力:17,000lbf(約7,711kgf)x8
空虚重量:83.25t
最大離陸重量:219.6t
最大ペイロード:31.5t
機体内燃料搭載量:174,130リットル
最大速度:650mph(約1,000km/h 、マッハ0.86)
離陸距離:2,900m
航続距離:約16,000km
実用上昇限度:16,765m
上昇率: 915m/min(海面上)
固定武装M61 20mm ガトリング砲×1門(尾部)※現在では撤去されている。
搭載兵器
  • AGM-69A空対地ミサイル又はAGM-86B巡航ミサイルを20基。
  • Mk 82通常爆弾を胴体内に84発。翼下には24発搭載可能。