太平洋戦争開戦前、ロンドン海軍軍縮条約が解かれることに伴い起工された。当初は口径16インチ(40.6cm)以上の砲を搭載禁止とする第二次ロンドン条約が締結を見越して14インチ(35.6cm)砲を搭載する予定だったが日本が締結を拒否したため、急遽16インチ砲に変更した。しかし元来、14インチ砲搭載戦艦であるため、防御も14インチ砲に対するものであった。
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(性能諸元)
排水量 基準:35,000トン、満載:42,330トン
全長 222.11m
全幅 33.03m
吃水 9.64m
最大速 27ノット
乗員 士官・兵員:1,880名
兵装 45口径40.6cm砲:9門
38口径12.7cm砲:20門
56口径40mm対空砲:60門
70口径20mm対空砲:36門
16インチ(40.6cm)砲搭載の戦艦でありながら防御力は14インチ防御しかない戦艦。なんでこうなったかというと、アメリカ海軍は第二次ロンドン海軍軍縮条約の締結を見越して、新鋭戦艦を14インチ砲搭載で建造していたため。
しかし日本海軍は、対英米6割という戦艦保有制限を守るつもりはなく、質的優勢を保つためには16インチ以上の砲力を誇る戦艦の建造が必要との見解でしたので、条約締結を拒否します。
日本が16インチ砲搭載の新戦艦(実際には18インチ)を建造中という情報を得た米海軍によって、急遽16インチ砲搭載に変更されました。
こうしてちぐはぐな経緯で建造された本艦ですが、その後のサウスダコタ級、アイオワ級戦艦のデザインの基礎となりました。以後の戦艦はノースカロライナ級がベースとなったためシルエットがとても似ています。三連装の主砲を前2基、後1基で計9門搭載する形式も本艦からです。