それがこのアルミランテ・ラトーレです。1915年に竣工した同艦(おおっガングートの1年後じゃん)は、第一次大戦勃発でイギリスが抑留、その後カナダに売却され、それをチリが1920年に買い戻します。28600トン、14インチ(35.6cm)連装×5基、10門という強力な砲力を誇り、ミナス・ジェライス級の優位を奪い去りました。
それにしてもイギリスの建艦能力の凄さはどうでしょう。ドイツと大建艦競争をしている最中にも、外国からの注文を受けて戦艦を造るほどですから。イギリスの誇る15インチ砲搭載の新戦艦クイーンエリザベス級の竣工が1915年ですから、ほぼ同時期に強力な戦艦を外国のために建造していたわけです。
それにしてもイギリスはやってくれます。それまでのイギリスの戦艦は13.5インチ砲でしたから、それより強い戦艦を建造していたのは、あの国の癖です(笑)。外国の注文があると、それまでのイギリス艦より強力な主砲を載せて実験的に造ってみて、そこで得たノウハウを自国の戦艦建造に役立てようという魂胆です。日本の金剛もそのような意図で建造されました。
それにしても色々調べたけど、やっぱりガングートが最弱だったなんて…。いや、もっと弱い戦艦(一応弩級戦艦以上に限る)はないものか?ギリシャはどうだ?ギリシャ海軍のサラミス級は?あれも14インチ砲戦艦だった!しかもイギリス製だし…。
タイは、タイはどうだ!?日本が建造したトンブリ級は?残念!!!あれは海防戦艦だった…、ふぅ。