鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

愛猫との別れ

 昨日夜、我が家の愛猫チロ(シャム猫の雑種)が3か月の闘病の末亡くなりました。チロは、以前紹介したミチルの兄弟でした。
 
 ミチルに関しては、以前『おくり猫』という記事で書いています。チロやミチルたちは4兄弟で数奇な運命をおくっています。チロたちの母猫は野良ちゃんで我が家のガス小屋で出産しました。生後まもなく兄弟のうち一番病弱だったクロ(1か月ほど)が亡くなります。次いで、母猫が犬に襲われたか交通事故で行方不明。

 残された幼い子猫3匹。このままでは死んでしまいます。すでに我が家には猫が6匹いたんですが、母の「こぎゃんこまか猫が生きられるはずなか。うちで飼わんとしょうがなかたい(こんな小さな猫が生きられるはずない。うちで飼わないとしょうがないでしょ)」という鶴の一声で飼う事に。

 三兄弟は、野良とは言いながら我が家で生まれたため無邪気でとても人懐っこい猫たちでした。うちは田舎なので、ボロ家ながら6畳ほどの広縁がありまして、そこが彼らのメインの住み家に。

 最初に、ミチルが肺炎をこじらせ死去。これは過去記事で書いた通り。次いで今から数年前、チャコが真冬に家出して行方不明。おそらく凍死したか交通事故に遭ったのだろうと諦めました。

 最後に残ったのがチロでした。チロは家族の膝の上に乗るのが大好きで、どこに居ても家族を見ると走って駆け寄ってきます。膝の上で幸せそうにゴロゴロと喉を鳴らしていました。そんなチロも、13歳ころから激やせ。14歳になった今年は、嘔吐が酷くなったため動物病院へ。

 6月に病院で検査してもらうと、老猫にありがちな慢性腎不全の他腸の癌、糖尿病と三つの病気を併発しているとのこと。このままでは死んでしまうので、週二回の点滴と毎日の薬で延命治療を施すことに。

 最初は点滴のおかげか食欲も元気もあって、嘔吐が治ったので喜んでいました。ところが8月に入ると食欲も減退し、元気も無くなります。血液検査の結果数値が悪かったので入院させ集中治療を受けさせることを勧められました。

 ところが入院して5日後、動物病院から電話がありチロが食事を受け付けなくなったとのこと。獣医さんによれば、環境が変わりストレスで食欲減退している可能性もあるとのことで一旦家に引き取り、朝一で病院に預け夕方引き取るという生活を3日続けます。正直、送迎する私も疲れました。

 病院日参3日目、朝出発しようとするとチロは床に横たわりきつそうな様子。病院に連れて行くと籠の中で「みゃおーん」と大きな声で鳴いて横たわりました。実はこれ、兄弟のミチルが死の間際取った行動と同じでしたので慌てて水を持ってきましたが、すでに飲む元気もありませんでした。

 獣医さんに診せると、暗い表情で「これは危ないかもしれない」と言われます。腎不全、癌、糖尿病、これら一つ一つの数値は今すぐ死ぬようなものではないとのこと。しかし3つ併発していることでチロの体自体が限界になっているかもしれないと聞いて目の前が真っ暗になりました。

 日中病院から急変の呼び出しを覚悟していたんですが、夕方までは何とか生きていました。帰る時獣医さんから「病院で預かっても良いが、今夜あたりが山場かもしれない。どうしますか?」と聞かれたので私は、「もう治らないのであれば我が家で最後を看取ってやろうと思います」と答えました。

 動物病院では必死で泣くのを我慢していたんですが、帰路の車中今までのチロの思い出がよみがえってきて号泣しました。家に帰ると、チロは立つ元気もなく何歩か歩いてはよろめくことを繰り返しついには箪笥の横に横たわってほとんど動かなくなりました。

 うちの母は他の猫の世話をしていたんで、私は「チロの最期だから早めに切り上げて見に来て」と呼びに行きました。夜母がチロに近づくと、ほとんど意識がないにもかかわらずチロが「みゃおーん」と鳴きました。育ての親である母が一番好きだったのでしょう。

 そのまま、チロを私と母で看取りました。2時間後、チロはだんだん息が荒くなり痙攣を頻繁に起こすようになります。そしてひときわ大きな痙攣の後うめき声と共に大量の吐血、そのまま永眠してしまいました。14歳でした。

 本日、ペット霊園で火葬、葬儀を済ませてきました。チロの死で4兄弟すべて亡くなったことになります。私の気持ちも喪失感で一杯です。ペットたちは虹の橋のたもとで飼い主を待っているという伝説があります。


 この動画を見つけた時、泣きました。伝説を信じるならチロは虹の橋のたもとで待っているのでしょう。私は既に糖尿病の治療を止めています。いつ死んでも良いという覚悟です。チロに会えるのはそう遠くない時期になりそうです。

 ただ、老父母と他の猫たちの最期を看取らないといけないので、私があの世に旅立つのはその後にしたいです。これで旅立つことに楽しみが一つ加わりました。