ちょっと見にくいですが拡大してもらうと分かる通り欧州主要国の100年ごとの人口推移です。
人口が多いという事はそれだけ大人口を養えるだけの国力があるという事を意味します。ですから人口=国力と言っても過言ではありません。日本において石高がほぼ人口に匹敵するというのも同じ理屈です。
表を見ると、フランスはすでに1200年代に1000万人の大台を突破しています。いかにフランスが超大国だったか分かりますね。16世紀、スペインとオーストリアの両ハプスブルクに挟撃されたと言っても、人口の面から言うとまだフランスの方が多かった計算になります。
一方、イギリスの人口の少なさ。百年戦争時すでに1000万人の大台を突破していたフランスと人口300万人台のイギリス。しかも当時はまだスコットランドは別の国ですから、フランスが分裂していなければ到底百年も戦争できなかったと思います。イングランド王はフランス国内にアキテーヌ公領他広大な領地を持ちフランス王の臣下でしたから、百年戦争は英仏の戦いというより実質フランス国内の内戦だとも言えます。たまたまフランス王に対抗した有力貴族が辺境のイングランド王位を持っていたという認識かもしれません。
イギリスは1800年から1900年の間に人口が4倍近く増えていますから、この時に強大化したと見ることもできます。大航海時代遅れて登場したイギリスは産業革命を経て急成長したのでしょう。あとロシアの恐るべき人口の多さ!ナポレオン戦争時、フランスとロシアだけが1000万以上の人口を誇る大国だったと言えますね。実際、動員兵力も両国は桁違いでした。一方、オーストリアとプロイセンは人口の割には頑張ったと思いますよ。プロイセンがドイツ統一を悲願にしたのも分かりますね。統一しなければ仏露に対抗できませんから。
人口推移をみると、いろいろなことが分かってきます。なかなか面白いです♪