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インド身分制度の闇は深い

【インド】カーストの最下層ダリットの男性が製粉機を使ったことに腹を立て「斬首」 容疑者の教員を逮捕


 カースト制度とはヒンズー教というよりその前、インドの民族宗教ともいうべきバラモン教から発生したもので上から司祭階級であるバラモン(現在ではブラフミン)、戦士階級のクシャトリア、平民階級のバイシャ、奴隷階級のスードラがあります。その他不可触賤民のバリアがあり現在ではアチュートと呼ばれているそうです。彼ら自身は自分たちの事をダリットと呼ぶそうで、今回殺されたのはダリットの男性。

 インドではダリットがなんと2億。全インドの人口の16.6%にもあたります。1950年インド憲法カースト制度による身分差別は禁止されますが、大衆の間では連綿と生き続けていたのでしょう。ついこの前も、カーストの低い女性に対する凄惨な強姦殺人事件が起こったばかりですが、こういったインドの状況を見るとまだまだ先進国への道は遠そうですね。

 ダリットの大半は、インドアーリア人が紀元前15世紀インド亜大陸に侵略した時征服されたドラヴィダ人の子孫だと言われ、もともとはインダス文明の担い手だったともされます。カースト制度はまさにアーリア人がインド支配のために作り出したもので、その悪弊が現在まで続いている事になります。

 身分制度に言及することは内政干渉になるので日本としても何もできませんが、インド国民自身が変えるしかないでしょうね。一説では、インド国民がイスラム教に改宗したきっかけは、イスラム教徒になると身分制度が無くなりイスラムの同胞として対等に扱われるからだとも言われます。今回のような事件を見るとインドがイスラム勢力に征服されたのも納得できますよね。

 インドは、日本の対支那外交で欠く事のできない重要な戦略パートナーですが、こういった事件があるとあまり深く関わるのも考えものだと分かります。外交は本当に難しいですね。