鳳山雑記帳はてなブログ

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書評「みやぎの戦国時代 合戦と群雄」(紫桃正隆著 宝文社)

 最近、アマゾンで戦国史関係の本を数冊買いましてそのうちの一つがこれです。
 
 戦国時代の宮城県を中心にその周辺まで含めた戦国大名、国人たちの歴史をエピソード形式でまとめた好著です。九州在住の私は東北の歴史をほとんど知らないので新鮮でした。
 
 宮城県の戦国時代といえば葛西氏と大崎氏、そしてそれに伊達氏が絡むというのが一般のイメージですが、留守氏、馬籠千葉氏、八幡氏などにまで言及してあるのは流石郷土史だと感心しました。
 
 留守氏といえば、伊達輝宗の弟(政宗の叔父)で留守家に養子に入った政景(独眼竜政宗では長塚京三が演じていましたね♪)が有名で、ほとんど伊達一門というイメージですが元々はれっきとした独立大名で奥州留守職に任じられたことから留守氏を称したそうです。伊達氏の横槍で養子を跡継ぎに押し付けられて乗っ取られた経緯から家臣の反発で内乱が起こっていた(それもかなり深刻な…)という事は本書で初めて知りました。
 
 
 あと葛西氏に二系統あり嫡流石巻葛西家を傍流の寺池葛西家が乗っ取ったらしいというのも知りませんでした。傍流が家中で実権を握り嫡流化したため系図が複雑になっているそうなのです。
 
 それと相馬氏が仙台平野にまで進出し、一度は伊達輝宗を完膚なきまでに破ったというのも新鮮な驚きでした。
 
 
 まだまだ私の知らない歴史がありますね。東北はほとんどノーチェックでしたので今後の研究課題です。