競馬はブラッドスポーツだと言われます。幾多の名馬たちの血のドラマがファンの感動を生み、ただのギャンブルにとどまらないロマンを持っているのです。
双子は競走馬として大成しないと言われていたため、片方の胎児が殺されます。そして生き残ったほうこそ、このアドマイヤベガでした。
人間の勝手な都合で殺されることに私は怒りを覚えますが、生き残ったアドマイヤベガは殺された兄弟の分も精一杯生きたと思います。
そして生まれる前に殺された兄弟のためにもアドマイヤベガにとってダービーは絶対に負けられないレースでした。直線、逃げにかかるオペラオーをとらえたナリタトップロードをさらに大外から強襲。悲願のダービー制覇!
放牧中に故障が発覚して引退。その後はご存知の通りテイエムオペラオーの1強状態。天皇賞春・秋、宝塚・有馬・ジャパンカップ全勝負けなしという快挙。2着のメイショウドトウとの馬連をずっと買い続けていれば一財産築く(実際そういう人がいたらしい)とまで言われました。ちなみにこれは次の年の宝塚記念まで続きます(爆)。
まあそれはともかく(苦笑)、アドマイヤベガはダービーを取るためだけに生まれたような鮮烈な一生でした。それだけに三強のうちでも一番印象に残っています。