鳳山雑記帳はてなブログ

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ウクライナ戦争 1万人の精鋭と30万人の烏合の衆

1万人のウクライナ兵がイギリスでの軍事訓練を終え帰国!

 先日イギリスで訓練していたウクライナ兵が訓練を終え帰国したそうです。その数1万人。これは第二波だそうですから第一波も同じくらいの規模だったと想像します。調べてみると訓練期間は120日(三ヶ月)。前線における戦闘スキル、基本的な医療訓練、サイバーセキュリティ、対爆発物戦術などを学びます。おそらく派遣されるウクライナ兵はずぶの素人ではないはずですから、NATO式の戦術を叩きこむのでしょう。

 1万人と言えばかなりの規模です。師団の戦闘員だけをカウントするとほぼそれくらい。現在だと旅団編制が中心ですから2個旅団か3個旅団くらいに相当します。しかも訓練で使用した西側装備もそのまま与えられるそうですから、実質NATO軍が1万人ウクライナ戦争に投入されるようなもの。ロシアにとっては嫌でしょうね。

 これは歩兵だけでなく、空軍のパイロットも訓練していると言われます。将来的にアメリカのF-16などを供与する布石かもしれません。どんどんロシアは追い詰められていますな。

 一方、ロシアの方は予備役を中心に30万人の部分動員と言いながら管理が杜撰で全く軍隊経験の無い者を帳尻合わせでどんどん動員しています。そして2~3日のおざなりの訓練で戦場に逐次投入していますから、酷い例だと徴兵されてわずか一週間で死体となって帰ってきたケースもあったそうです。ネットの情報によるとずぶの素人の兵士たちは固まって行動するため、そこに砲弾が命中すると瞬時に壊滅します。なのでふつうは分散して行動し一発の砲弾で大きな被害が出ないようにするものです。こういう基本中の基本も教えられないまま戦場に送り込まれるんですからたまったものではありませんよ。

 おそらく銃の撃ち方くらいしか教えないんでしょうね。建前上は予備役で軍隊経験があるから基本はできているという考えなのでしょうが、実際はずぶの素人ですから分かるはずありませんよ。もっとも骨董品のモシン・ナガンの撃ち方を教えられても現代戦で通用するはずありませんが…。

 ある程度の軍隊経験がある兵士をさらにNATO基準で精鋭に鍛え上げるウクライナ軍、全く軍隊経験のないずぶの素人を戦場に送り込むロシア軍、今の戦況を象徴しているような気がします。いまはまだ生き残りの正規兵がいるからロシア軍も持ちこたえられていますが、一説ではすでに9万人が戦闘不能(戦死と負傷)になっているそうですから、このバランスが崩れたら一気に押し込まれるような気がします。

 そう考えるとプーチンウクライナ侵略の決断は無謀だったんでしょうね。