鳳山雑記帳はてなブログ

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少なくても情報戦では西側の勝ち

ウクライナ侵攻は「完全な失敗」 英紙「ロシア内部文書」報道 


 衝撃的な内部文書が出てきましたね。真偽は不明ですが、少なくとも情報戦では西側が勝ちと言えそうです。ロシアは「ウクライナが東部のロシア系住民を虐殺している」とか「ウクライナは秘かに核兵器を開発している」とか宣伝していますが、世界中でこれを信じている人は(よほどの馬鹿者以外は)皆無でしょう。

 ネットで伊藤俊幸元海将と江崎道朗氏がウクライナ情勢を解説している動画を見たんですが、ロシア軍は短期決戦を目指していたため兵站がおろそかになり長引けば長引くほど不利になるそうです。一部には伊藤海将が戦争前に「ロシア軍の全面侵攻はない」と主張していたことを批判している者もいますが、軍事合理性からいうと兵站の裏付けなしに侵攻することはあり得ないので伊藤海将の判断はまともだったということです。

 ネット番組では、伊藤海将も江崎氏も軍事的合理性のないロシア軍の侵攻に疑問符をつけていました。一応納得できる推測としてプーチンが独裁者となり周りにイエスマンしかいないため真実の情報が入りにくくなっているのではと考察していました。私も同感です。

 ただ私は、莫大な物資を消費しながらウクライナ国境に張り付いていたロシア軍が何の行動も起こさないで兵を引くことはあり得ないので何らかの行動を起こすとは思っていましたが。

 そもそもロシアの経済力では20万人近い大軍を外国に侵攻させ長期作戦を行わせるのは無理です。しかも20万程度ではウクライナ全土を占領し維持するのは不可能。キエフを一時的に占領しても兵站面の負担から維持するのは困難。その意味で私も軍事的合理性の欠くウクライナ侵攻はプーチンの失敗だったと見ます。

 米英は戦争前からロシア軍の機密情報を公表して牽制していました。戦争開始後もロシア軍の情報はウクライナ側に筒抜けでした。実はNATOウクライナ国境沿いの上空にAWACS早期警戒管制機)を飛ばして、ウクライナ側にロシア軍の情報を流していたと言われます。しかもすでに1月の段階でウクライナにジャベリンやスティンガーを供与し、兵士も送り込んでウクライナ軍に使用法を教えていたという江崎氏の指摘はさもありなんと納得しました。

 とはいえ、プーチンも敗北を認めると失脚しかねないので意地でも戦争は止めないでしょう。となるとロシア内部でクーデターを起こしプーチンを排除しない限り戦争は終わらないと思います。戦場は泥沼化し、ウクライナ国民の犠牲も増え続けるでしょう。そしてロシアは西側の経済制裁でぼろぼろになる。誰も幸せにならない状況です。

 ロシア国民だけの蜂起では無理でしょうから、軍部が動くのを待つしかありません。他力本願ではありますが、この不幸な戦争を止めるにはそれしかないと思います。