鳳山雑記帳はてなブログ

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誰も負け馬には乗りたくないからな

戦勝記念式典でルカシェンコが言い放った爆弾発言がロシア語圏で話題に、ウクライナとロシアを天秤にかけて迷っている

 

 現在ロシアが結んでいる軍事同盟は、ロシア、ベラルーシアルメニアカザフスタンキルギスタジキスタンの集団安全保障条約のみ。今回のウクライナ戦争で、兵力の足りなくなったプーチンは他の同盟国に参戦を求めました。ただプーチン自身が「これは戦争ではなく特別軍事作戦だ」と言ったために他国は参戦拒否しています。

 プーチンは、参戦条項を発動させるためこの前の戦勝記念日ウクライナに対し宣戦布告をするのではないかと言われました。ただ同条約では加盟国のどこかが侵略を受けた場合共同で敵に当たるというだけで、ロシアが侵略した場合には参戦の義務が無いと言われます。というかもともとロシアが侵略するなど想定していないのでしょう。となるとプーチンが宣戦布告したとしても他の加盟国は参戦しないと思われ、恥を晒すだけなのでプーチンは宣戦布告しなかったのでしょう。

 加えてロシア軍は予想外のウクライナ軍の抵抗で兵力が枯渇しつつあるとも言われます。そこで正式に戦争宣言して大動員をかけないといけませんが、それは返ってロシア国民に不満がたまり反戦運動の激化を招きかねないので宣戦布告できなかったのでしょう。

 ベラルーシだけは、独裁者ルカシェンコ大統領が選挙でプーチンに助けた貰ったためウクライナ戦争にも協力の姿勢を示していました。しかし兵力の拠出はしていません。基地を貸しているだけ。欧米はベラルーシがロシアと組んでウクライナに侵略していると判断し、こちらにも経済制裁を科しています。

 ウクライナ戦争がロシアの勝利に終わればルカシェンコも安泰なのでしょうが、情勢はどうも逆になりそうだと気付いたんでしょう。となるとプーチン政権と共倒れになりかねません。ベラルーシ国民はそもそもウクライナ戦争に反対しているわけですから。プーチンが強権発動し何とか延命できたとしても、プーチンの後押しが無くなったルカシェンコは国民の怒りを受けて処刑の可能性すらあります。すでにベラルーシ軍もロシアに協力するルカシェンコに反発しサボタージュの動きがあるとも言われます。

 今ルカシェンコはプーチンの怖さとロシアが敗北した後の自分の命運を天秤にかけているんでしょうね。ただロシア軍がベラルーシ国内に駐留している間は裏切れません。自分が殺されかねませんから。

 ウクライナ戦争でほとんど報じられませんが、アゼルバイジャンはロシアの敗北を見越してアルメニアとの停戦合意を無視しナゴルノ・カラバフ地方に侵攻を開始したそうです。アルメニアはロシアの援助を期待できませんから泣きっ面に蜂です。意外だったのはウズベキスタントルクメニスタンが集団安全保障条約に入っていないこと。アゼルバイジャンと同様イスラム色の強い国ですからもともとロシアには反発があったのでしょう。この分ではカザフスタンの動向も怪しい。

 勝ち馬ならぬ負け馬に乗ったら亡国の道ですからね。ベラルーシは国内にロシア軍がいる間はどうにもできませんが、カザフスタン辺りは集団安全保障条約から抜けると一方的に宣言したら何とかなりそうな気はします。ロシアも介入する余裕が無いでしょうから。ただ、別の同盟を結ばないとウクライナと同じ運命になりそうですがね。最初から同盟に加わらなかったアゼルバイジャンウズベキスタントルクメニスタンが正解だったのでしょう。

 はてさて、ルカシェンコ大統領の末路はどうなるのか?彼がどうなろうと知ったことではないが、ベラルーシ国民はクーデターでルカシェンコを倒し追い出してウクライナ戦争に中立宣言すれば生き残れそうな気はします。今ならロシアは介入できないでしょうからね。ただ早急にウクライナ軍なりNATO軍なりを引き入れて国内のロシア軍を駆逐する必要はありますがね。

 結局、ロシアが力で押さえつけていただけで他国の信頼を得られなかったため旧ソ連諸国がどんどん離れて行っているのでしょう。要は嫌われているんですよ。まああれだけ国際条約を無視して侵略していればそうなるのは当然ですがね。皆さんは、あまり関心ないでしょうがルカシェンコの末路、どうなると思いますか?