鳳山雑記帳はてなブログ

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ロシアもウクライナ侵攻しなければ軍事超大国でいられたのに

ロシア、フィンランド NATO加盟に「対抗措置」

 

 ロシアによる国際法無視のウクライナ侵攻で不安を覚えたフィンランドNATO加盟申請は当然の行動でした。NATO新規参加は加盟国すべての同意が必要であり、トルコが渋っていたのでそう簡単には決まらないのではと心配していたんですが、今回無事に加盟できて良かったと思います。

 結局トルコが反対していたのは、自国に有利な条件を他のNATO諸国から引き出すための駆け引きだったようですね。ともかくこれでフィンランドの安全は保障されました。あとはウクライナジョージアの加盟を待つばかりです。ロシアがウクライナに侵略した理由の一つにNATOの東方拡大による安全保障上の脅威を上げていました。ところが愚かな侵略行為のために逆にフィンランドスウェーデンNATO加盟への決断を促すという藪蛇になってしまいました。

 プーチンが犯した最大のミスだったと思います。ウクライナに関しても舐め切っておりクリミア半島侵略の時のように数日でゼレンスキー政権が降伏し片が付くと甘く見ていたのでしょう。ところが、ウクライナという国はレジスタンスの本場。ナポレオンもヒトラーも苦しめた国です。そして今回はロシアが苦しめられる番。ウクライナはロシアに不当にクリミア半島を奪われてから覚醒したと思います。それまでの旧ソ連式編制やドクトリンを改めアメリカの協力を受け西側の軍隊に作り替えたと言われます。その結果が如実に現れました。

 硬直したソ連/ロシア式軍隊は、より柔軟な対応ができるウクライナ軍に対抗できなくなりました。最初劣勢だったウクライナ軍ですが、欧米諸国の軍事援助を受け今ではじりじりとロシア軍を押し返しています。陥落寸前と言われたバフムートを持ち堪え、4月か5月中にも大反攻作戦が実行されると言われています。一説ではわざとバフムートを餌にしてロシア軍主力を引きつけ戦力消耗を強いる作戦だったとも言われており、ロシアの民間軍事会社ワグネルは特に大きな損害を出し組織的な作戦行動が難しくなった可能性も指摘されます。

 ウクライナ侵攻でロシア最大の失敗は、軍事超大国というイメージを崩壊させたことです。ロシアの外貨獲得手段は石油などのエネルギー資源、穀物と共に兵器でした。そこそこの性能で安価なロシア製兵器は世界中で人気を呼び売れましたが、今回のウクライナ戦争で醜態をさらした結果キャンセルが相次いでいるそうです。湾岸戦争の時も、ロシア製T-72は米軍の砲弾やミサイルで砲塔が吹き飛びびっくり箱になったために一時兵器輸出が大幅に落ち込んだそうですが、今回もしばらくは輸出不振が続くでしょう。その前に無理な侵略戦争で敗北すれば国家解体もあり得ます。

 そんな余裕のないロシアが、いくらフィンランドNATO加盟し脅威が増したとは言え、いったいどんな対抗手段があるのでしょう?はったり、負け惜しみの類だと思いますよ。もしとち狂ってフィンランドに攻撃しようものなら、それこそ第3次世界大戦です。ウクライナ戦争で兵士が足りず追加動員しようというのに、フィンランドで手を出す余裕は無いと思いますがね。

 フィンランドとしては、ロシアがウクライナ戦争でへとへとになっている隙にNATO加盟できて良かったと思いますよ。ウクライナ戦争勝利後はウクライナジョージアNATOに入れそうですし、結局プーチンがしたことは要らないことをしたために敵を増やし自国を危機に陥らせただけだと思います。骨折り損のくたびれ儲けとはまさにこの事。

 皆さんはフィンランドNATO加盟でロシアはどんな対抗手段を取ると思いますか?