完全に趣味の世界なんで捨て置いて下さい（爆）。
いえね、たまたま本棚を整理していて先日亡くなったゲームデザイナー兼仮想戦記作家佐藤大輔さんの『仮想戦略論主砲射撃準備よし！』という本を見つけたんですよ。その中に懐かしの仮想シミュレーションボードゲーム『レッドサンブラッククロス』の設定資料が載っていたんです。
日独開戦時の両軍戦闘序列（Order of battle）があったんで、狂喜のあまり記事にしてしまいました（笑）。レッドサンブラッククロスは日米が第2次世界大戦に参加しなかった世界でインドにおける日独激突を描くボードゲームで、今なお世界中でカルト的人気を誇っているものです。佐藤氏が後に記した同名の仮想戦記小説とはまったく設定が違います。
ちなみに、ボードゲーム版があまりに荒唐無稽だったために設定をよりリアルにし舞台を変えたのが小説版ですが、私の評価では小説版はまったく面白くありません（苦笑）。勢いって大切だと思うんですよね。冷静に考えると東部戦線からそのまま持ってきたカスピ軍集団（南方軍集団の一部）と、北アフリカを突っ切って中東方面に進出したアフリカ軍集団が大幅増強されてできたペルシャ軍集団と二系統も指揮系統があったら勝てるわけありません。
リアルにするなら、カスピ軍集団に統一すべきでした。一方、日本軍ですがこちらはインドまでは海上輸送、インドに入ったら英印軍が残した鉄道網を補給路に利用できるので有利。ペルシャからアフガンに至るには砂漠で論外、中央アジアのウズベキスタンからアフガニスタンへは何とか道路は通じているもののアフガニスタン戦争でも分かる通りとても百万単位の近代軍隊が補給できるはずありません。アフガンに鉄道が通じてないのが痛い。ですから本来は戦闘になるはずないんです。
でもそれだけにロマンがありますよね。日本の海上補給路を叩くために狼群作戦で日本の輸送船団をマラッカ海峡の外で待ちうけるドイツUボート艦隊！印度洋の制海権を賭けて激突する日独艦隊。日本自慢の機動部隊が大活躍するも、帝国海軍の象徴戦艦大和はH級戦艦フリードリヒデアグロッセとの砲戦で沈没！
地上では質で勝るドイツ機甲部隊を地形を巧みに利用し何とか防ぎきる日本陸軍。燃えます！（笑）
ちなみに、戦闘序列表には載ってませんでしたが、ドイツ空軍は作戦機680機を印度戦線に投入しています。海軍は戦艦×3、巡洋戦艦×4、ポケット戦艦×2、重巡（ヒッパー級？）×1、軽巡×2、駆逐艦×11からなる印度洋艦隊。後には空母グラフツェッぺリンも来ました。
ちなみに設定資料でおかしかった用語は私が修正してますが、機動第1師団は多分ないでしょうな。自動車化歩兵師団か機械化歩兵師団の意味なんでしょうが、帝国陸軍は普通に師団呼称でしょう。第23師団とか第48師団もそのままですもんね。日本は歩兵師団が基本で、それを自動化師団に改編するというシステムですから。
あと、師団ナンバーも適当だよね。よりリアルにするならドイツの場合少なくとも半分くらいは南方軍に所属した軍団、師団を持ってくるべきだし、アフリカ軍集団の後身ペルシャ軍集団も第15と第21装甲師団、第90軽歩兵師団くらいは入れてほしかった！
日本も、インパール作戦の第15軍（林集団）、祭兵団（第15師団）、弓兵団（第33師団）、烈兵団（第31師団）は入れてほしかったな。史実で悲惨な分大活躍させてあげたかった！あと宮崎繁三郎閣下の兵（つわもの）兵団（第54師団）が無いとはどういう事だ？（激怒）
まあ戦争に至る歴史自体が違うので、師団ナンバーが変わっていても当然なんですが（苦笑）、ロマンを求める私のような戦記ファンにも配慮してほしかった！！！
そういう細かい不満はありますが、あまりの懐かしさにもう一度読み返している所です♪
追伸：
書き終わってから気付いたんだけど、陸軍航空隊は航空師団じゃなくて飛行師団だよね。あと陸軍の場合飛行師団と航空軍は並列してたんで航空軍としてその下に複数の飛行団、飛行団隷下に飛行戦隊を置いた方がよりリアルになりそう。飛行師団だとどうしても小規模なイメージです。印度のような重要な戦場なら航空軍を編成するでしょ。
ドイツ海軍の巡洋戦艦はグナイゼナウ、シャルンホルストとO級戦艦2隻だな、たぶん（笑）。防空巡洋艦は太平洋戦記なら防空軽巡綾瀬型なんだろうけど、もともと計画のみで実現してないから不明。防空駆逐艦は秋月型か改秋月型の花月型（冬月型ともいう）かな？
二水戦の駆逐艦数も少なすぎる気が。複数の駆逐隊を隷下にもつから12～13隻は欲しいですな。6隻なら単なる駆逐隊だよ。その上で、対空射撃ができる夕雲型で統一してくれると嬉しい。こちらも全部秋月型にしろとか贅沢は言わないから（笑）。
