鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

これでマレーに進出する必要性は無くなったが石油の重要性がさらに増すね

【技術】ブリヂストンが天然ゴムを超える構造を持つ合成ゴムを生み出すことに成功



 第2次世界大戦当時、日本は天然ゴムを求めマレー半島や蘭印に進出しました。天然ゴムは航空機や車両などのタイヤを作るための重要戦略物資の一つ。現在でもマレーシア、インドネシア、タイなどは天然ゴムの世界的産地で日本も約6割をインドネシアから、4割をタイから輸入しています。

 一方、合成ゴムは様々な原料から作られますが、その中の一つナフサは原油を蒸留分離して作られます。原油を精製する時重油軽油などと共に同時にできるもので、その意味では別に天然ゴムを輸入するよりコストは低減されるかもしれません。

 合成ゴムの欠点は、粘弾性、耐熱性、耐油性などでどうしても天然ゴムに劣るそうです。今回ブリヂストンが天然ゴムに勝るとも劣らない性能の合成ゴムを開発したという事は科学技術の上でも資源輸入の面でもメリットがあると思います。しかし、ナフサは原油精製の段階で他の石油製品と共に同時にできるものなので、ナフサの需要が急激に伸びれば原油輸入量が増える危険性もあります。となるとますます資源安全保障上脆弱になる可能性もあるのです。まあ、採算ベースに乗るまでに時間がかかりそうな気もしますが…。

 どれだけの需要増があるか素人目では分かりませんが、資源輸入戦略全体を見越して生産計画を建ててほしいですね。これは民間企業単体でできるはずはなく政府が主導すべき問題だと思います。