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タイが支那製潜水艦を購入する意味

タイが中国製潜水艦を購入へ、米国の失策と日本の無策の隙に中国が売り込みに成功!



 タイが、今回支那製の潜水艦購入を決めたそうです。その前はなんと日本製の潜水艦を1951年まで使用していたそうですから驚きです。もちろん戦前の建造です。

 2011年にドイツ製潜水艦6隻の導入が決まりかけていたのに時のィンラック政権がこれをキャンセル、あらためて各国が売り込みをかけ支那製にきまったそうです。安かったんでしょう。ただ、潜水艦は安かろう悪かろうでは使い物になりませんからね。最低限の能力を出せないと韓国みたいに惨めな状況に陥ります。

 西側関係者は、タイが支那製潜水艦を導入する事によって支那陣営に入り南シナ海の緊張が増すかもしれないという危惧を抱いていますが、私の率直な感想はそこまで大きな影響はないだろうと思います。地図を見てもらえば分かる通りタイは南のタイランド湾(シャム湾)に面するほかは三方が陸続きで国境を接する内陸国です。

 海軍もあるにはあるが、東南アジアの死命を制するほどではない。ベトナムシンガポール、マレーシアを西側陣営ががっちり押さえれば簡単に封じ込める地政学的位置です。支那マレー半島の最も細いところに運河を開削しようとしていますが、そうなれば話は別。ただいつになるか分からないし実現可能性も限りなく低いので現在は考慮する必要がないでしょう。

 タイランド湾も平均水深が45m、もっとも深いところでも80mなので潜水艦が活躍できる場所はありません。ベトナムの最南端とマレーシアの最北端クランタンを結ぶ線にピケットラインを張っておけば済む話。

 とここまで書いてきましたが、現実的にタイが支那陣営に入ることはないでしょう。世界中から袋叩きに遭う覚悟をもってまで支那に尽くす意味がない。厳しい言い方ですがタイの地政学的価値は低いと思います。まあ潜水艦は遊びと思って大目に見てやればいいのでは?ただアメリカ主導の同盟にはご遠慮ねがいますがね。