鳳山雑記帳はてなブログ

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カタログスペックと実戦の違い2

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 以前レシプロ機で同じようなことを書いた記憶があるんですが、今回はジェット機のケースです。
 
 1997年地中海での出来事。ロシアの空母アドミラル・クズネツォフから発進したSu-33(Su-27フランカー艦上機型)がイスラエル防空識別圏を越えます。
 
 イスラエルを挑発する意図があったのか単なる航法ミスか分かりませんが、当然イスラエル空軍はスクランブルをかけます。
 
 問題は、Su-33が、スクランブル発進したイスラエルF-16(タイプは不明。ABCDIのどれか)が接近するのを横に並ばれるまで全く気付かなかった事です。実戦では確実に撃墜されている大失態でした。
 
 軍事に詳しい方はご存じだと思いますが、Su-33は後方警戒レーダーを持っているので通常このような事は起こらないはずでした。
 
 その後スホーイ設計局でも警戒装置に重大な欠陥があることを認めたそうですから、事実なんでしょう。改修はされたのかな?
 
 
 実戦はカタログデータの数値だけでは測れないという良い教訓ですね。
 
 そう言えば軍事評論家の故・江畑謙介氏が
自衛隊は実戦ではどれくらい強いんですか?」と尋ねられて
「実際戦ってみなければ分からない」と答えたそうですが、相通じるものがあります。
 
 カタログスペック通りの能力を実戦で発揮するケースより、どうしようもない欠点が発見されることが現実にはままあるのでしょう。
 
 
 私みたいな素人は、すぐカタログスペックを比べてどちらが強いって安易に判断しますが大いに反省しなければなりませんね。