鳳山雑記帳はてなブログ

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あまつかぜ DDG(対空誘導弾搭載護衛艦)

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 最近海上自衛隊がマイブームでして、しばらく海自艦の紹介が続くかもしれません(苦笑)。
 
 ちなみにDDGというのは(対空)ミサイル護衛艦のことで、汎用護衛艦であるDDと区別しています。ただ軍事に詳しい方は百も承知ですが、DDは駆逐艦の略称で、世界では護衛艦と言っても通用しません。
 
 世界で護衛艦と言えば、護衛駆逐艦(DE  Destroyer Escort)と勘違いされるのでお気をつけ遊ばせ、おほほほほ…。ま外国の人に「あまつかぜ」を説明する時は「対空能力を強化した駆逐艦ですよ」って言っといた方が無難です。DDGで分かるとは思いますが…(苦笑)。
 
 
 と、くだらない前置きで恐縮ですが、「あまつかぜ」は海上自衛隊初のDDGです。見た目古臭い感じは否めませんが、就役した1965年当時はそこそこの性能の船でした。
 
 米海軍のチャールズ・F・アダムズ級ミサイル駆逐艦を設計の参考にしています。にしては主砲がMk42単装5インチ速射砲じゃなくてMk33連装3インチ速射砲の国産型68式なので古臭さがにじみ出ています。味はあるんですけどね~。
 
 
 また海上自衛隊護衛艦で基準排水量が3000tを超えた初めての艦でもあります。対空ミサイルであるターター・システム(Tartar System)は当時としては最新鋭のものでした。
 
 次級の「たちかぜ型DDG」の就役が1976年ですから、それまでの10年以上「あまつかぜ」だけが唯一虎の子のDDGでした。
 
 虎の子で大事に大事に使われ、順次改装されてアスロック対潜ロケット、スタンダードSM-1MRミサイルなどおなじみの兵装になっていきます。
 
 護衛艦としては異例の30年近く使われ、最後は1995年除籍、対艦ミサイルの標的艦として若狭湾で沈められるという悲しい最後でした。
 
 
 
要目
発注1960年
起工1962年11月29日
進水1963年10月5日
就役1965年2月15日
退役
その後標的として沈没
除籍1995年11月29日
排水量基準: 3,050t
全長131m
全幅13.4m
吃水4.1m
機関蒸気タービン方式(45,000PS)2軸推進
石川島FWD2胴水管型ボイラー(40kg/cm2 450℃ 120t/h)2基
IHI/GE衝動型タービン2基
最大速33kt
乗員290名
兵装68式50口径3インチ連装速射砲2基
Mk.13 単装ターター発射機
※後にSM-1MRに対応
1基
Mk.16 8連装アスロック発射機1基
ヘッジホッグ爆雷投射機2基
Mk.2短魚雷落射機
※後に3連装短魚雷発射管に換装
2基
C4IWDE Mk.4 戦術情報処理装置
Mk.74 ミサイルFCS
Mk.63 mod.14 砲FCS2基
レーダーSPS-39A 三次元
※後にSPS-52に換装
SPS-29A 対空捜索
OPS-28 対水上捜索
SPG-34 砲射撃指揮2基
SPG-51 ミサイル射撃指揮2基
ソナーSQS-4Aソナー
※後にSQS-23に換装
SQR-8曳航ソナー
電子戦NOLR-1BECM