①タイコンデロガ級の75%のコスト
②VLS(垂直ミサイル発射装置)もタイコンデロガの122セルから90セル
③フェーズドアレイレーダーも軽量型のSPY-1D(SPY-1A/B)で艦橋に集中させ合理化軽量化を図る
などをコンセプトに設計されました。だからといって能力がタイコンデロガの75%になったかというとそうでもないみたいです。日本のこんごう・あたご型、韓国の世宗大王級がこれをベースにしたことからも分かる通り、イージスシステム搭載のミサイル駆逐艦として一種の完成形だったのではないでしょうか。
ただタイコンデロガ級とアーレイ・バーク級は目的が違うという指摘もあります。空母打撃群(2006年までは空母戦闘群と言った)の防空中核として、さらに巡洋艦としての指揮通信機能を重視したタイコンデロガ級に対し、アーレイ・バーク級はまず優秀なミサイル駆逐艦を目指したというところでしょうか。
【性能諸元】
排水量 | Flight I:8,315 トン(満載) | |
Flight II:8,400トン(満載) | ||
Flight IIA:9,200トン(満載) | ||
全長 | Flights I , II:154 m Flight IIA:155 m | |
全幅 | 18 m | |
喫水 | 9.3 m | |
機関 | COGAG方式,2軸推進(マスカー装置付き5枚スクリュー) | |
LM2500 ガスタービンエンジン(108,000hp 75 MW) | 4基 | |
速力 | 最大30+ ノット(56+ km/h) | |
航続距離 | 20ノット:4,400 海里(37km/h:8,100 km) | |
乗員 | 士官23名、兵員300名 | |
兵装 | Mk 45 5インチ砲 ※DDG-51 - 80ではmod 3型、81以降は mod 4型 |
1基 |
Mk.15 20ミリCIWS ※DDG-83、85以降は搭載せず |
2基 | |
Mk 41 mod 2 VLS (29+61セル) ※フライトI, II Mk 41 mod 15 VLS(32+64セル)
※フライトIIA • スタンダードSM-2 SAM |
2基 | |
ハープーン SSM4連装発射筒 ※フライトIIAでは搭載せず |
2基 | |
Mk.32 3連装短魚雷発射管 | 2基 | |
艦載機 | ヘリコプター1機着艦可能 (Flights I , II) | |
SH-60B LAMPSヘリコプター(Flight IIA) | 2機 | |
C4I | USQ-112 JOTS[1] + IBS + NTDS mod.4/5[2] (リンク 4A/11/14/16) | |
Mk.7 AWS+AN/SQQ-89 +Mk 37 TWS+Mk 34 GWS |
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レーダー | AN/SPY-1D 多機能レーダー(4面) | 1基 |
SPS-67(V)3 対水上レーダー | 1基 | |
ソナー | SQS-53C 艦首ソナー | 1基 |
SQR-19B 曳航ソナー | 1基 | |
FCS | Mk.99 mod.3 ミサイルFCS (SM-2用) | 3基 |
SWG-3A TWCS (RGM-109用) | ||
SWG-1 HSCLCS (RGM-84用) | ||
Mk.160 砲FCS (Mk 45 5インチ砲用) | ||
Mk.116 mod.7 水中FCS (VLA, 短魚雷用) | ||
電子戦・ 対抗手段 |
AN/SLQ-32 電子戦装置 | |
AN/SLQ-25 ニクシー 対魚雷囮装置 | ||
AN/SLQ-49囮装置 | ||
Mk 36 mod 12 SRBOC チャフ・フレア展開装置 |