
アメリカが第2次大戦後はじめて本格設計したガスタービン機関搭載駆逐艦。本級の特長は武装の割に船体が大きい事。駆逐艦でありながら第2次大戦までの軽巡洋艦クラスにあたる8000t級の排水量であったため、建造当時(1972年)は議会からも追及されるほど不評でした。
しかしこれは米海軍の先見の明があってのこと。船体に余裕があるため将来の技術革新にともない新兵器や新システムを搭載することができました。ある程度船体をモジュール化したのもそのためです。
スプルーアンス級を見て、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦やタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦と酷似しているのに気付かれた方も多いでしょう。それもそのはず、実はこれらはスプルーアンス級の船体を流用して造られた所謂ファミリーなのです。
後にイージスシステムに発展するC4Iシステム【海軍戦術情報システム (Naval Tactical Data System: NTDS)】や、VLS、そして確かMk 15ファランクスCIWSを搭載したのもスプルーアンス級が初めてだったはず。