鳳山雑記帳はてなブログ

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M-4 シャーマン 中戦車(米)

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 第2次大戦初頭、軽戦車しか保有していなかったアメリカは急遽枢軸国に対抗するため大型の砲塔を備えた中戦車を計画します。まずは急造のM-3を配備し、本格的中戦車として登場したのはM-4シャーマンでした。
 
 米軍は、新戦車の主砲として75㎜砲を選択します。一方エンジンは航空用エンジンの転用で済ませたためアメ車らしい車高の高い戦車となりました。しかしアメリカ軍の選択眼の確かさには驚かされます。ドイツ軍の情報も入っていたでしょうが、57㎜などの中途半端な口径を選ばなかったのは正解でした。
 
 シャーマン戦車は、大工業国アメリカらしく実に5万両!も生産されます。バリエーションも豊富で、各生産工場ごとに鋳造砲塔タイプ、電気溶接砲塔タイプなどがあり主砲も76.2mm砲タイプ(ファイアフライ)、長砲身75㎜タイプ、装甲強化タイプ(ジャンボ)、最終生産型のM4A3E8(イージーエイト)  など私も完全には把握できません(苦笑)。
 
 よくシャーマンはドイツ軍のパンターティーガーには歯が立たなかったと酷評されますが、量産ができ機械的信頼性の高い平均的な性能の戦車を大量に配備するというアメリカ軍のコンセプトは結果的に正しかったと思います。
 
 世界各国に輸出され、イギリス軍もシャーマンファイアフライ主力戦車としていたくらいです。実は戦後米軍供与のシャーマンを自衛隊でも装備していたのですが、戦争で戦ったことのある隊員たちは複雑な思いだったでしょう(苦笑)。太平洋戦線においては、シャーマンは悪魔のような戦車でしたから…。
 
 
【性能諸元】
 
全長   7.47m車体長   6.19m全幅      2.62m全高      2.67m重量      32.3t懸架方式  水平渦巻きスプリング・ボギー式速度    38.6km/h行動距離  151km主砲        75mm
武装     12.7mm , 7.62mm
装甲       砲塔88.9mm    車体63.5mm乗員   5名