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フランス「リシュリュー級戦艦」

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リシュリュー級戦艦 (—きゅう せんかん、Richelieu class battleship)とはフランス海軍が建造した戦艦。第二次世界大戦中は完成しないまま、各国軍と戦闘を交えた稀有な艦歴を持つ。

ダンケルク級戦艦建造により、近代戦艦を獲得したフランスだったが、地中海での仮想敵であるイタリアが旧式弩級戦艦4隻の近代化改装と平行して、「15インチ砲搭載高速戦艦」(後のヴィットリオ・ヴェネト級)の建造を開始し、ドイツも「26,500トン型巡洋戦艦」(後のシャルンホルスト級)に続いて戦艦ビスマルク級の建造に踏み切ったため、条約明けを見越して前級の拡大発展版である本級の設計・建造に踏み切った。

                          - フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より -

【性能諸元】 ( )内はジャン・バール

排水量 基準:35,560トン(42,806トン) 
常備排水量:43,293トン(46,500トン)
満載排水量:47,548トン(49,850トン)    
全長 247.8m 
全幅 33m(35.5m) 
吃水 9.6~10.7m(9.2~9.9m) 
機関 インドル・スラ式重油専焼缶6基+パーソンズ式タービン4基4軸推進
150,000hp 
最大速力 30ノット(公試時32ノット) 
航続距離
乗員 1,550~1,670名(2,134名)
兵装 38cm(45口径)4連装砲2基、
15.2cm(52口径)3連装砲塔3基、
10cm(45口径)連装砲6基、
37mm(60口径)連装機関砲4基、
13.2mm連装機銃16基
装甲 舷側装甲:330mm~152mm
甲板装甲:150mm+40mm(機関部)、170mm+40mm(主砲火薬庫)、150mm+50mm(副砲火薬庫)
主砲塔装甲: 430mm(前盾)、300mm(側盾)、250mm(後盾)、195mm(天蓋)、バーベット部:405mm
副砲塔装甲: 110mm(前盾)、70mm(天蓋)、バーベット部:100mm
司令塔:350mm
艦載機 ロアール・ニューポール水上機3機

 
 ソ連艦のまえにフランス艦を紹介してませんでした(汗)。
 15インチ4連装主砲2基搭載で、意外と強力な戦艦です。前級のダンケルク級が4連装砲塔を前部に集中配備していたのに対し、リシュリュー以下三番艦まではその拡大型艦形を採用しましたが、改リシュリュー型のガスコーニュでは前後に配置するオーソドックスな形をとっています。
 
 この戦艦、連合軍のくせにアメリカ戦艦と交戦したユニーク(悲劇的?)な経歴をもっています。というのもフランスが早々と降伏したためで、未完成のままヴィシー・フランス海軍に編入された「リシュリュー」はダカール沖で英国艦隊と交戦、大破。結局自由フランス軍編入され完工するためにニューヨークにおくられます。
 同級艦「ジャン・バール」は、カサブランカに退避していたものの、「トーチ作戦」で北アフリカに上陸したアメリカ軍の標的となりサウスダコタ級三番艦のマサチューセッツと交戦、中破、着底。戦後に完成。
 三番艦「クレマンソー」は未完成のままドイツ軍に接収、連合軍の空襲で1944年撃沈。四番艦「ガスコーニュ」は未起工。

 なんとも奇妙な経歴をもつ戦艦です。