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ロシアがほぼ無傷のマルダ―歩兵戦闘車を鹵獲?

ロシア ドイツ製歩兵戦闘車を“完全な状態”で鹵獲する「兵器をアップグレードするのに役立てる」


 マルダ―歩兵戦闘車って1971年運用開始ですよ。2010年運用開始のプーマ装甲歩兵戦闘車ならともかく退役予定のマルダ―に役立つ要素ってあるのでしょうか?1987年採用のBMP-3以上の技術がマルダ―にあるとしたら、それこそ大問題ですよ。

 まあ、ドイツですら2022年にプーマの不具合が見つかって新規調達が中止になり、しばらくはマルダ―が残るでしょうがウクライナの供与したのはマルダ―の最新型である1A5じゃないでしょ?せいぜい1A1か1A2だと思いますよ。さすがにドイツ陸軍が現役で使ってる車体は供与しないでしょうから。

 マルダ―は歩兵戦闘車にしては防御力が高いほうだと思います。マルダ―は33トンもあり、BMP-3の18.7トンよりはるかに重いので各部の装甲も厚いと思いますが、プーマは41トンでより生存性が向上しています。一応ロシアも重歩兵戦闘車のT-15アルマータがありこちらはなんと55トンもありますが、最新鋭戦車のT-14と同様大量に配備されていないはず。もしかしたら西側の半導体制裁で生産が滞っている可能性もあります。

 ですから数の上でもBMP-3を使い続けなければいけないはずですが、ロシアの専門家がマルダ―の装甲、通信、偵察システムを研究すると言っているのはどうかと思いますよ。マルダ―に詳しくないので間違っているかもしれませんが、装甲は複合装甲なんですかね?普通の均質圧延装甲じゃないんですか?

 だとしたらソ連製30㎜機関砲で射距離300mからの攻撃に耐える設計のBMP-3が参考にするところなんてあるんでしょうか?さらにBMP-3は爆発反応装甲も取り付けられるそうですよ。採用が15年以上新しいんですから、マルダ―で参考にできるところなんてないはずです。もしあったらロシアの技術が劣化している証拠で恥ずかしいと思うんですよ。

 ウクライナ軍もロシアのT-90をほぼ無傷で捕獲しアメリカは研究するために貰うと言われていましたが、そのままウクライナ軍が使いましたね。噂ではアメリカが調べたところ参考にする部分がないとの事だったみたいです。最新型のT-14でも鹵獲したら話は別でしょうが、そもそもT-14は生産数が少なすぎてウクライナの戦場に出てきていないという話ですからね。しかも半導体制裁で生産も止まっているそうですよ。

 さすがにロシアもシナ製の粗悪品半導体を使う気はないのでしょう。どちらにせよ、ドイツはマルダ―をロシアに捕獲されても痛くも痒くもなさそう。そんな大したニュースではないというオチでした。