鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦モスクワ撃沈される

【国際】ミサイル被弾の黒海艦隊の旗艦「モスクワ」ロシア国防省が沈没したと発表

 最初ロシア側は巡洋艦モスクワに火災が発生し弾薬庫に誘爆して大きな被害が出たものの乗組員は全員脱出して無事だと発表していました。ただこの話が本当だとしても、戦時下に軍艦に火災を起こすなど論外だしそれが弾薬庫に誘爆などいったいどんな管理をしているのかと呆れ果てました。

 ウクライナ側の「モスクワはウクライナ側の対艦ミサイルネプチューンによる攻撃で撃沈された」という発表があったものの、沈むまでの深刻な被害ではないのではと思っていました。が、4月15日ロシア国防省が正式にモスクワが沈没したと発表したので本当だったんでしょう。

 さてモスクワですが、1982年に就役したスラヴァ級ミサイル巡洋艦の一番艦です。というかスラヴァが1995年にモスクワに改名しているので本来ならモスクワ級というべきかもしれません。満載排水量11300トン。130㎜連装速射砲の他、VLS垂直発射装置)64基、対艦ミサイル発射器16基などなかなかの武装を誇りますが、設計が1972年と古いためそれほどの脅威になるとは思っていませんでした。さすがに近代化改修はされているでしょうが、黒海ウクライナなどの小国海軍を相手にするには十分だと考えているのでしょう。

 開戦当初からウクライナの軍事施設や民間施設を巡航ミサイルなどで我が物顔で攻撃していたモスクワですが、今回ウクライナ軍が使用したというネプチューンミサイル、恥ずかしながら私は知りませんでした。ネットで調べてみると、ソ連製のKh-35対艦ミサイルをベースにウクライナが電子機器を大幅に改善し射程を延長したものだそうです。弾頭重量150㎏で最大射程300㎞。2021年3月に就役したばかり。

 ただ私は本当にネプチューンが使用されたかは疑問を持っています。というのも開戦から50日、使用する機会はいくらでもあったはずだと思うからです。開戦早々に使用していれば少なくともウクライナ西部の民間人の犠牲はなかったはず。その上、ウクライナの海岸線から300㎞は近づけなくなるのでロシア黒海艦隊の行動はかなり制限できたはずだと思うんですよ。オデーサ(オデッサ)へのロシア軍の侵攻もなかったかもしれません。

 私はうがった見方をしていまして、これはイギリスが供与した対艦ミサイル、ハープーンの成果ではないかと思いました。それも地上発射型ではなく空中発射型。NATO加盟の旧東側諸国のMiG-29はアビオニクスの西側準拠改修でハープーンが撃てるようになっているのかもしれません。正式発表ではウクライナには供与していないとされますが、秘かに供与されウクライナ空軍が使用しているのでは?と考えました。

 イギリスは地上発射型ハープーンは保有していないはずですが、何らかの手段でこれを取得しウクライナに供与したという可能性もあります。ともかく今後はロシア黒海艦隊の行動はかなり制限されるはず。何より首都の名を冠した旗艦を撃沈されたんですから心理的影響も大きいでしょう。

 これを機に、南部戦線でもロシア軍の行動が鈍ればウクライナが有利になります。できれば激戦が続くマリウポリを救出してほしいですが、こればかりは楽観視できません。日本ではあまり報道されませんが、南部のへルソン奪還作戦は始まっているそうなので、これが成功したらクリミアからマリウポリに侵攻しているロシア軍は背後を脅かされることになります。

 なんとしても極悪非道の侵略者ロシアに鉄槌を降さなければなりません。ウクライナ軍の健闘を祈ります!