ナゴルノ紛争は現代戦闘の見本市…ドローン戦術を駆使し、アルメニア防空網を早期に無力化!
世界の大きなニュースに隠れて日本では全くと言ってよいほど報じられていませんが、黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方のアルメニアとアゼルバイジャンが戦ったナゴルノカラバフ戦争はどうやらアゼルバイジャン側が勝ったようです。というのもイランが中立を守り、アルメニアを後援するロシアもアゼルバイジャンとイスラム教の同胞であるカザフスタンなどの中央アジア、スタン諸国を敵に回したくないためアルメニア本土への攻撃は防ぐが占領地であるナゴルノカラバフ地方への支援はしなかったというのが敗北の大きな要因でしょう。
アゼルバイジャン側はアルメニアに不法に奪われたナゴルノカラバフ地方を取り戻すという大義名分がある程度世界に浸透したのも大きかったのでしょう。この日のためにトルコなどから無人機を大量に導入しアルメニア軍の装甲車両や対空ミサイルを破壊、無力化し戦闘を有利に進めました。しかもナゴルノカラバフ地方への侵攻よりもアルメニア本土とナゴルノカラバフ地方を結ぶ重要な補給路であるラチン回廊奪回を最優先し、南側から回り込んでイランからアルメニアに至る地域を占領したことで勝負ありました。
確認はされていませんが、トルコがこの戦争に露骨に介入しアゼルバイジャンに空軍や特殊部隊を送り込んでいたそうです。一方アルメニアに駐屯するロシア軍は、紛争拡大を避けるためにアルメニア本土の防衛に徹し戦場であるナゴルノカラバフ地区へは干渉しませんでした。地図を見てラチン回廊を確認したんですが、ナゴルノカラバフの独立勢力が首都と定めるステパナケルトを眼下に望むシュシャまでアゼルバイジャン軍が占領したので停戦交渉に応じるしかなかったのでしょう。
この戦争は殆ど情報がなく、私も航空万能論さんのブログしか頼れない情けない状況でした。海外報道は外国語が読めないし聞き取れませんからね。停戦交渉の結果ナゴルノカラバフのアルメニア勢力は残ることになったそうですが、アゼルバイジャンがこれまでアルメニアに奪われていたナゴルノカラバフ地方からイラン国境に至る南部地域を取り戻し、ラチン回廊をいつでも攻撃できる態勢になったことでアルメニアの攻勢は難しくなりました。
日本も無人機の利用、その防ぎ方など大きな教訓を得たと思います。日本政府、防衛省は本気で今回のナゴルノカラバフ戦争の戦訓を調査しているかどうか非常に疑問です。シナに大量のドローンで飽和攻撃されたら日本の防衛体制は瞬時に崩壊しますよ。平和ボケはいい加減にしないと国民の命は簡単に失われます。流石に防衛省は研究していると信じたいですが、菅政権は岸防衛大臣以外に防衛に理解があるまともな人材が居なさそうなので憂慮しています。
ともかく私も今回のナゴルノカラバフ戦争の詳しい情報を知りたいです。