鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

キ109 特殊防空戦闘機

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 何かに似ていると思われた方、正解です。キ109は四式重爆撃機飛龍を改造した高高度戦闘機です。
 
 機首から何やらにょきっと伸びているのが見えますか?実はこれ八八式75㎜高射砲を改造したホ501 75㎜砲です。
 
 これでB-29を一撃で落とそうと考えていました。発射速度は毎分20発、ただし手動(苦笑)。当たれば確かに威力は大きかったと思います。しかし発射の反動が4トンもありおいそれと連射できるものではありませんでした。
 
 駐退復座機込みでこの反動か、そもそも駐退復座機そのものがなかったのか寡聞にして知りません。
 
 
 高高度戦闘機というからには、与圧キャビンに排気タービン装備で高度一万メートルでもB‐29を上回る機動性があったんだな?と素人考えでは思います。
 
 しかし、現実には飛龍と同じエンジン(ハ104)。もちろん機械式過給機(スーパーチャージャー)のみで排気タービンなし。もし排気タービン装備ならエンジン名称にルがつくはず。(例 ハ43‐11ル)
 
 
 与圧キャビンも私が調べた範囲ではなかったっぽい。見た目はありそうだけどね(苦笑)。
 
 
 ということで実用上昇限度12500mを謳っていますが、実際はよたよたと上がって高高度戦闘機としては全く使い物にならず。一応排気タービン装備の計画はあったみたいですが…。
 
 これなら以前紹介したキ102甲の37㎜機関砲で良くはないかい?一応あっちは排気タービンつきだし…。高度一万メートルで610km/hはB-29より優速ですから。
 
 一方キ109は、飛龍改造だけに高度一万メートルで550km/hしかでません。これでは有効な迎撃はできないでしょう。
 
 
 悪口ばかり言ってもしょうがないので一つだけ褒めておくと機首の75㎜砲は射程2000mあったそうですから当たれば本当に凄かったと思います。
 
 大編隊で攻めてくるB-29の集団に向けて1発撃てば運の悪い機体なら撃墜できるでしょう。ただそのポジションまで行けるのが一苦労でしたが(苦笑)。
 
 
 最後は上陸用舟艇攻撃用に温存されそのまま敗戦を迎えました。こっちならある程度は活躍できたかも?なにせ75㎜砲ですからね♪
 
 
【性能諸元】
 
乗員:3~4名
全備重量:10800kg
発動機:ハ104空冷星型18気筒
離昇出力:1900hp
最高速度」550km/h(高度10000m)
実用上昇限度:12500m
航続距離:2200Km
武装:ホ501 75㎜砲×1
    ホ103 12.7㎜旋回機銃×1(尾部)