鳳山雑記帳はてなブログ

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ジブラルタル要塞

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 はい、シリーズ化しました(爆)。



 地中海の西の出口、ヘラクレスの柱とも言われる最狭部で14kmの海峡に突き出た小さな半島にジブラルタルはあります。ちょっと見ただけでも要衝であることは素人目にも分かるでしょう。

 岩山の半島でありながら天然の良港をもつジブラルタルに目をつけたのはさすがイギリスです。ジブラルタルがイギリスのものになったのはスペイン継承戦争後の1713年ユトレヒト条約からといいますからずいぶん長い歴史です。

 おそらく歴史上一度も陥落していない要塞です。岩山の半島で海からしか侵入口はありませんが、強力なロイヤルネイビー制海権を握っている以上接近は不可能でした。案外上陸できたらシンガポールや香港のようにあっさり陥落しそうでしが、その接近すること自体が至難の業ですから無理でしょう(苦笑)。


 第二次大戦中、ジブラルタル軍港は西地中海を担当するH部隊の根拠地になりました。H部隊は地中海とともに、英本土に接近する敵艦隊にも睨みを利かせドーバーまで進出することを任務とする艦隊です。
(4枚目の画像は左から巡洋戦艦レナウン、戦艦マラヤ、空母アークロイヤル。H部隊の雄姿です!!!)


 まあそのような機会はありませんでしたが(苦笑)。地中海の西の入り口はH部隊、東の入り口のスエズ地峡を守るのはアレキサンドリアに根拠地を持つ地中海艦隊でした。

 この二つの艦隊があるからこそ、地中海は大英帝国のものなのです。しかもその中間にはマルタ島という航空要塞がありますしね!イタリア海軍がいくら暴れようとも(暴れてさえいないですが…苦笑)、所詮は井の中の蛙です。


 で、肝心の要塞の構造ですが…分かりません。岩山をくりぬいて砲台くらいはありそうですが(まあ普通あるわな)、マジノ線ほど地下施設が充実しているようには見えませんな(笑)。
 しかし、セヴァストポリより性質が悪いのは空母まで持っているH部隊がいることです。万が一要塞の背後に上陸できたとしても(中立国であるスペイン領を国際法を破って占領しても)、要塞砲とレナウン、マラヤの15インチ砲の艦砲射撃、空母艦載機による爆撃で跡形もなく吹き飛んでしまいます。

 唯一の占領の可能性として空挺降下による奇襲がありますが、現実的には不可能でしょう。昼間はスピットファイヤ、ハリケーンの攻撃(あと高射砲と高射機関砲もね)を掻い潜って輸送機が接近できそうもありませんし、夜間は奇跡的に岩山の頂に降下できるかどうか博打に近いですし、ある程度の規模の部隊でなければトーチカの機関銃座を潰すまえに全滅しそうです。う~んまさに難攻不落!!!


 敵は要塞に接近さえできないんだから複雑な構造はいらないでしょう(爆)。要塞の施設というより天然の要害、それがジブラルタル要塞でした。