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水陸機動団創設、悪い話ではないが…

【韓国メディア】日本版海兵隊「水陸機動団」発足=韓国でも関心高まる



 水陸機動団が2018年3月27日発足しましたが、日本版海兵隊という呼び名には非常に違和感があります。一応最終的には3個機動連隊を基幹とし1個上陸大隊、1個特科(砲兵)大隊と偵察、施設、通信中隊に各種支援部隊という編制になるらしいんですが、規模を見ると連隊と言っても大隊規模(1000人なら大規模大隊くらい)にしかなりません。全部で3000人、これは各国で言う連隊レベル。
 通常なら各国軍隊の規模なら3個連隊基幹+支援部隊ですから師団クラス(1万人~2万人)にならないとおかしい。

 陸上自衛隊がいかに小規模組織かの証明ですね。戦時編制ならまた違ってくるんでしょうが、自衛隊は予備役が極端に少ないのが問題で、しかも志願兵制ですから有事になっても各国並みの規模にはできない。私もアメリカ並みに正規師団を常時戦時編制にしろという暴論を吐くつもりはありませんが、師団規模が最大でも9千人(甲師団、乙師団なら7千人)というのは少なすぎる。これは戦時編制の旅団レベルですよ。

 話を水陸機動団に戻すと、自前の大規模航空部隊を持たず各機動連隊に属するヘリボーン中隊は小規模。作戦時には陸自のヘリ部隊の応援を頼むとか、これで果たして海兵隊と言えるのか?

 ヘリは兵員輸送を担当する汎用ヘリだけではない。攻撃ヘリあるいは汎用ヘリの強襲型でもよいがこれがないとヘリボーン作戦は難しい。その前に、上陸した敵の阻止陣地、防空陣地、レーダー拠点などを空爆が大前提。これらのすべてが合わさって初めて海兵隊と言えると私は思います。本来なら水陸機動団が上陸するときには敵部隊はほとんど壊滅状態になっているのが理想です。

 一番良いのは、例えば尖閣などにあらかじめ部隊を配置し強力な防御施設を設け上陸させない事なんですが、弱腰の日本政府は本末転倒なことに狂奔している。要は国に守るためには命もかけるという覚悟があるかどうか。これが政治家にも国民にも決定的に欠けている。そんな状態ではいくら水陸機動団を作っても無駄。最悪の場合、敵が島を占領しても政府がビビって水陸機動団の出動命令を出せない可能性もある。

 半島有事が間近に迫る中、水陸機動団程度でお茶を濁している場合ではなく、国を守るために必要最低限ではなく必要十分な防衛力整備をすべきだと思います。そのためには航空機と艦船による対地攻撃能力確保が急務でしょう。これがないと話になりません。

 皆さんはいかが思われますか?