
前記事で、あぶくま型護衛艦(DE)5番艦のちくまが出たのでついでに記事を書きます。といってもあぶくま型に関してとても詳しいわけじゃないのであくまで浅い記事ですが…。
海上自衛隊は、反日左翼に配慮してすべての水上戦闘艦艇を護衛艦と称していますが世界では通用しません。そのため海自は世界に理解してもらうためDDとかDEなどの艦種記号で区別しています。ちなみにDDは駆逐艦のことでだいたい5000t以上の艦艇を指します。DEは本来であれば第2次世界大戦中の護衛駆逐艦(キャノン級など)の意味ですが、世界各国の海軍では2000tから5000t(各国で微妙に違いはあるが…)をフリゲート(FF)、2000t以下の艦艇をコルベットと呼びます。
海自の護衛艦のうち、DDは対空ミサイル、対艦ミサイル、対潜ロケット、短魚雷を搭載し何でもできるのに対し乙型護衛艦(DE)であるあぶくま型は対潜、対艦重視です。フリゲートの中にはアメリカのオリバー・ハザード・ペリー級のように下手な駆逐艦よりも重武装でオールマイティなものもあるんですが、あれは例外中の例外で普通は艦のサイズから何かは犠牲になったり制限されます。
といっても、あぶくま型もRAM近接防空ミサイル搭載の予定はありますから(現在どうなってるかは不明)、限定的な防空能力も付与されます。CIWS(近接防空火器システム)があるから最低限の防空はできますけどね。
このような小型艦艇は、遠洋作戦には不向きでも近海戦闘では利用価値があります。といってもLCS(近海域戦闘艦)で迷走しているアメリカを見ると、素直にオリバー・ハザード・ペリー級フリゲートの後継を開発したほうが良かったかもと思ったりします。日本の場合、DEの将来はどうなるんでしょうね?
海上自衛隊の建艦計画に詳しくないので何とも言えませんが、近海警備用にDEをもっと増やしても良いような気がします。あるいは海上保安庁と共同で武装の違いだけで同一艦種の船を造っても良いかも?2次大戦中のブルックリン級軽巡と重巡ウィチタみたいに。支那はそういうこと平気でしてるでしょ?
【性能諸元】
満載排水量2900トン
速力27ノット
航続距離5600海里(18ノットで)
76㎜単装砲×1
20㎜CIWS×1
4連装ハープーンSSM発射筒×2
8連装アスロックSUM発射機×1
3連装短魚雷発射管×2
RAM近接防空ミサイル(予定)