鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

グリペンどうなるの?

【自動車】「サーブ」70年の歴史に幕 承継企業、ブランド使わず



 サーブと言えば一般の方は車でしょうが、私は戦闘機です。スウェーデンの誇るサーブ35ドラケン。ウルトラホーク1号の異名もありますな(笑)。そして傑作機の評判高いサーブ37ビゲン。実はF-4ファントムが選ばれた第2次F-X(次期戦闘機計画)でも候補の一つでした。

 一般の方が一番馴染みなのはサーブ39グリペンでしょう。私も小型でコストパフォーマンスの高いグリペンは嫌いではありません。そのグリペンを開発したのがサーブ。記事を見るとサーブには軍事部門と自動車部門がありナショナル・エレクトリック・ビーグル・スウェーデン社(NEVS)に売却されたのは自動車部門だけなので軍事部門のサーブは残るのかもしれませんが、この辺り詳しい方教えてください。

 ただ国際的なグリペンの販売はイギリスのBAEシステムズが握っていて、グリペンのエンジン自体ゼネラル・エレクトリックのF414-GE-39E(E/F型)だし、もしかしたらスウェーデン独自の戦闘機開発は今後無くなるのではないかと心配しています。というのも戦車もSタンクなどユニークな戦車を独自開発してきたのに今はドイツのレオパルドⅡA5ですから。(スウェーデンではStrv.122と呼称)

 永世中立国であるスウェーデンは独自の兵器を開発し単独で国を守る気概を示してきましたが、昨今の兵器開発費の高騰を受けて独自路線を修正しなければならないのかもしれません。スウェーデン製のユニークな兵器を愛してきた我々としては残念ですね。

 隣国のノルウェーF-35導入を決定しましたから将来的にはグリペンは苦しくなるかもしれません。ロシアもSu-35やPAK FAですからね。輸出もあまり成功してるとは思わないし、何しろBAE自体がタイフーンやF-35も同時に販売してますから、お金がある国は当然F-35を選択しますわな(苦笑)。製造メーカーのロッキード・マーチンと開発パートナーのBAEでF-35の売り分けをどうしているか興味があるところではありますが、おそらくBAE製造分を輸出・販売するということでしょう。

 日本は、こういう兵器開発の波に乗り遅れないようにしなければなりませんね。本来ならF-35開発がスタートした時点でレベル2くらいのパートナーとして参加すべきでした。その点オランダやイタリアは先見の明があったと言えます。無理筋のF-22導入に期待した事が無駄でした。F-3がどうなるか知りませんが、BAEを開発パートナーにするのは悪くないかもしれません。ただあまりにも高性能になると国防上輸出できませんから、その点では独自開発が良いか?日本はモンキーモデルを作るような余裕も考えもありませんからね。職人魂は結構だが、軍事上無意味であるばかりでなく有害です。そうりゅう型の失敗の原因の一つもそれですよ。


 サーブ売却、色々考えさせられるニュースでした。