鳳山雑記帳はてなブログ

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書評 「検証 財務省の近現代史」(倉山満著 光文社新書)

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 この前のチャンネル桜「さくらじ」で紹介されていた本です。憲政史学者の倉山満氏の著書です。
 
 大蔵省→財務省を中心とする明治の草創期から現代にいたる通史でたいへんに面白い本でした。このような本ありそうでなかったのでとても興味深く読み進める事ができました。
 
 なかでも戦前の高橋是清、戦後の池田勇人の業績には驚かされました。特に高橋はデフレ不況に対する解決策をすでに出しているのに、歴史に学ばない現代政治家と、田中派を中心とする利権政治家との抗争で本来の役割・使命を忘れた今の財務省にはそれが見えていないのが絶望的な気分にさせられました。
 
 
 そして一番の巨悪は日銀。日本を苦しめ続けているデフレ不況を放置し続けた罪は重いと倉山氏は斬罪します。それもまともな政治家さえいれば解決可能。歪められた日銀法を改正するだけなのです。決断するだけなのになぜできないのか?(怒)
 
 面白くてためになる、そしてデフレ脱却のヒントまで与えてくれる近年にない良書だと感じました。アマゾンで注文し、到着した日に一気に読了してしまうほどの勢いでした(笑)。
 
 
 現代日本の課題をあらためて浮き彫りにさせてくれる本です。皆さまにお勧めします♪