これには有名なエピソードがあります。
しかしどの絵師も二枚目のような肖像画を描いてくるため朱元璋は激怒し、次々と処刑しました。そこである絵師は、輪郭だけ実物と似せあとは柔和な表情になるよう描き変えて提出したところ、はじめて満足したそうです。
これだけ聞くとどれほど暴君なのかと呆れるでしょうし、これほど醜悪な人間がよく天下を統一できたと驚きもするでしょう。しかも天下を統一した後粛清した功臣の数は漢の高祖劉邦も遠く及ばないとされますから尚更です。
予定では
①元末の情勢と紅巾の乱
②紅軍との決別
③鄱陽湖の決戦
④明の太祖
となります。
農民とはいいながら劉邦の出身は中農で日々の暮らしに困ることはなかったと伝えられますが、朱元璋は一家離散まで経験した壮絶な過去をもっています。しかしその逆境がバネとなり後に天下を取る事が出来たのだから人生は分かりませんね。
以前不思議書庫でちょっと触れた朱元璋ですが、今回ようやく英雄列伝で描くことができます。
ところで最初の肖像画のエピソードですが、実物に似ているといわれる醜い肖像画が残っているところに朱元璋の食えなさがあると思いませんか?案外肖像画のエピソードは朱元璋自身が広めたものだったのかもしれません。
善悪を超越した巨人朱元璋の生涯にどこまで迫れるか分かりませんが、精一杯描ききろうと思いますので皆様よろしくお願いいたします(拝)。