三菱F-2は航空自衛隊の保有する支援戦闘機です。支援戦闘機というのは日本独特の言い方で要は戦闘攻撃機なわけですが、危機管理能力も防衛意識も無い無能な馬鹿政治家(特に左翼)を騙すためにごまかして支援戦闘機って言ってるだけです。
このとき日本の新技術はアメリカが使い放題なのに、逆は駄目という制限を課せられたことに憤慨した方も多かったと思います。
いろいろ紆余曲折がありながら1995年初飛行、2000年より運用開始されます。初期には主翼の振動、強度の問題、日本製アビオニクス(J/APG-1フェーズド・アレイレーダー)の信頼性・性能など散々叩かれましたが初期にはどんな戦闘機でもいろいろ問題があるものです。現在ではすべて解決済みで、J/APG-1の性能も軍事機密で情報が漏れなかっただけで実はF‐16のAN/APG‐68レーダーと比べルックダウン能力で27.5nmから35nm(nmは海里。1海里は約1.8km。ただし第3世代非ステルス機目標、予想)と優れているそうですから、この情報が正しければ一安心です。
F-2ってどれくらい凄いの?って疑問に思われる方もいるでしょう。世界でも有数の性能の国産ASM-2対艦ミサイル運用能力を持ち対艦攻撃限定なら世界でもトップレベルの機体です。ただ運用当初は空対空ミッションでの弱点が指摘されていました。中距離空対空ミサイルで旧式のAIM-7スパロー(セミアクティブホーミングミサイル)運用能力しか持たなかったため米軍との模擬空戦で撃ちっ放し能力を持つAIM-120AMRAAMミサイル装備の米軍機に完敗したなどと言われていました。
さらに機体に発展性がないこと、1機120億円と高価なことから当初130機導入予定が98機と減らされます。
しかし、一説ではアメリカのAN/APG‐79レーダー(F/A-18E/Fスーパーホーネットに搭載)と同等かそれ以上の性能を持つ(と噂される)J/APG-1(改)レーダーを搭載し、AMRAAMと同等の能力を持つ国産のAAM-4運用能力を付与された能力向上改修型の予算が2010年度予算で認められた(1機の改修予算と4機分の改修部品購入予算)そうですから今後が楽しみです。(←発展性あったじゃん。軍事評論家には嘘つきが多いな。逆神とか…)
F-2能力向上改修型の存在を念頭に、F-Xの遅れで穴が開いた日本の防空体制をカバーする目的でF-2増産の可能性が出てきたのでしょう。アメリカ、ロッキードマーチンの生産分担分40%をどうするのかまだまだ解決しなければならない問題は多いですが日本の安全保障のためにもぜひ増産してほしいですね。
スペック
製造 | 三菱重工 ロッキードマーチン |
全長 | 15.52m |
全幅 | 10.80m |
全高 | 4.96m |
主翼面積 | 34.84m2 |
自重 | 9527kg |
最大離陸自重 | 22100kg |
エンジン | ジェネラルエレクトリック社製F110-GE-129IPE×1 (ドライ時75.62kN、A/B時131.23kN) |
最大速度 | マッハ2 |
実用上昇限界 | 15000m |
最大兵装搭載量 | 8085kg |
燃料搭載量 | 内部:4750L 外部:1135L(300ガロン)増槽×1+2270L(600ガロン)増槽×2 |
航続距離 | 4000km(フェリー時) |
戦闘行動半径 | 830km(ASM-2×4、AAM-3×2、2270L増槽×2,hi-lo-hi) |
搭載兵装 | M61A1 20mmバルカン砲 AIM-9 Sidewinder AIM-7 Sparrow AAM-3(90式空対空誘導弾) AAM-4(99式空対空誘導弾) ASM-1(80式空対艦誘導弾) ASM-2(93式空対艦誘導弾) GBU-38 500lb JDAM GPS/INS誘導爆弾 GCS-1付赤外線誘導爆弾 CBU-87/B クラスター爆弾 Mk82 500lb 通常爆弾 J/LAU-3 70mmロケット・ランチャー |