鳳山雑記帳はてなブログ

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プリゴジン死亡、やはりおそロシアだった

プリゴジン氏、死亡 


 プーチンに反逆した者は遅かれ早かれ粛清されると思っていましたが、やはりそうなりましたね。ウクライナで血みどろの戦争をしている中、正規軍と指揮系統の異なるワグネルのような異分子の存在は邪魔だったのです。しかしこれまではプーチンも権力維持のためにワグネルを利用してきました。

 戦争前、アフリカなどで正規軍では絶対にできない非合法な軍事活動をワグネルに実行させてきたのもプーチンだし、今度の戦争でも犠牲を顧みない攻撃でバフムートを攻略させたのもプーチンの意向でした。ワグネルの総帥プリゴジンプーチンの忠実な犬だった間は両者の関係は良好でしたが、もともとロシア軍幹部のショイグ国防相やゲラシモフ参謀総長はワグネルの存在を疎ましく思っていました。プーチンのお気に入りだから嫌々ながらも補給物資を与えていただけで、いずれは排除したいと思っていたはず。

 そんなプリゴジンプーチンの関係も、軍がワグネルに補給を満足に与えないことで隙間風が吹き始めました。止めはショイグ国防相によるワグネルをロシア軍に編入するという宣言です。せっかく人生をかけて築き上げたワグネルを取り上げられるんですからプリゴジンは激高します。それがプリゴジンによる反乱です。

 最後はプーチンプリゴジンの要求を受け入れてくれると甘く考えていたところ、逆に反逆者呼ばわりされて進退窮まりました。結局プリゴジンプーチンに利用されるだけ利用され捨てられたのです。そもそも反乱に対する覚悟もプリゴジンは無さ過ぎました。いったん立ち上がったら生きるか死ぬかしかないんですから全滅覚悟でもモスクワに突入すべきだったと思います。しかし最後にへたれ有耶無耶のうちに収束しました。

 私は危険分子になったプリゴジンはいずれ消されるだろうと思っていました。ここまで時間がかかったのはワグネルの処理問題があったからでしょう。ワグネルは解体され正規軍に編入されると見ています。しかしそうなったらワグネルは弱体化します。普通の兵士になるからです。ワグネルはプリゴジンの豊富な資金力で莫大な報酬を約束されていたから死をも顧みない攻撃ができたと思うからです。

 給料の遅配問題もあるように正規軍になったら士気は低下するでしょうね。プリゴジンの末路を見て、同じようにプーチンに利用されてきたチェチェンのカディロフ首長も気が気ではないでしょう。未確認情報ながらすでにカディロフ部隊はチェチェンに引き上げたという報道もありますから、ロシア敗北後の戦後を見据えて次第にプーチン政権と距離を置くかもしれませんね。

 プリゴジンの暗殺がウクライナ戦争にどのような影響があるかですが、私は直接の影響はないにしてもボディブローのよう後々効いてくると見ています。ロシア正規軍兵士と旧ワグネル兵は元々犬猿の仲でしたから確執が起こるでしょうし、前線のロシア兵の士気はますます低下すると思います。

 今、ウクライナ軍による反転攻勢はロシア軍の激しい抵抗でほとんど進展していないと言われます。それはそうですよ。航空優勢が取れないんですから。航空機の支援なしに徐々にではあっても進撃しているウクライナ軍は逆に凄いと思いますよ。しかしオランダ、デンマークF-16の供与を発表しスウェーデングリペンの供与を検討し始めました。これらがウクライナの戦場に到着すれば、局所的には航空優勢が取れると思います。

 こうなるとさすがのアメリカもATACMSを提供せざるを得なくなるでしょう。今アメリカが供与しているクラスター弾は、ロシアンフレンズが多い日本のマスゴミで非難囂々でしたが着実に成果を上げているそうです。西側がウクライナへの支援を止めない限り時間が経てば経つほどウクライナが優勢になるでしょう。ロシアは戦争によって経済が疲弊し財政破綻もあり得るところまで追い詰められていると言われます。

 わが日本としても台湾有事の時にロシアに参戦されたら困るので、今徹底的に叩くべきだと思います。本来ならウクライナに軍事援助すべきですが、それが無理ならトラックや燃料など兵站を支える援助を積極的にすべきです。それが日本の国防に貢献すると私は思います。皆さんはプリゴジン暗殺事件、どのような感想を持たれましたか?