鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

結局ウクライナに戦闘機は供与されてましたな

ウクライナに匿名で戦闘機が寄付されたと米国防総省の報道官が暴露、エリア88みたいな状況になってきたぞ


 想像はついていました。ロシアの反発を恐れてアメリカもドイツもポーランドも責任の押し付け合いで戦闘機を援助する話は浮上したり立ち消えになったりしてましたが、ウクライナと同じ旧ソ連製戦闘機を使っているんだから識別マークさえ書き換えたらウクライナ空軍のものか、NATOの旧東側諸国から供与された物か区別つきません。

 現在ウクライナ空軍が活動できていることが何よりの証拠だと思います。NATOは国境沿い上空にAWACS早期警戒管制機)を飛ばして情報をウクライナ側に提供しているんですから、ウクライナ空軍が有効に活躍するにはデータリンクが不可欠。すでにNATO加盟の旧東側諸国のMiGはアビオニクスを西側準拠に改修されてます。

 空対空ミサイルまで撃てるかどうかは確認できませんでしたが、空対地ミサイルのマーベリックは撃てるようになっているそうですから当然サイドワインダー、AMRAAMくらいは撃てる可能性が高い。逆にAMRAAMより古いセミアクティブレーダーホーミングのスパローの方が誘導が難しいかもしれません。最後まで機体が目標をレーダー照射し続けないといけませんからね。AMRAAMはアクティブレーダーホーミングなのでAWACSとデータリンクさえできていれば、その指令を受けミサイル発射すれば終末誘導はAMRAAMが自らレーダ波を出し敵機を捜索して命中させられます。

 案外キーウ(キエフ)の亡霊の正体はアビオを西側改修された旧東側諸国供与のMiG-29じゃないかと思っているんですけどね。それはともかく、ロシア軍を完全にウクライナ領内から駆逐しない限り戦争は終わらないんですから、西側諸国もなりふり構っている場合ではなくなりました。

 チェコウクライナに戦車を供与し、ウクライナ軍戦車の修理も自国で引き受けると言っていますが、スロバキアも同じ対応をするそうです。航空機も非公式であっても援助してウクライナ軍を強化しなければ侵略者の意図を挫けないと思います。

 良いことずくめのアビオ西側準拠改修のMiGですが、エンジンだけはどうにもならなかったそうでこれが最大の欠点です。旧ソ連製、ロシア製のジェットエンジンは寿命が短いので機体寿命もそれに左右されます。NATOは完全にロシアと決別しましたから、交換用のエンジンも手に入りません。ポーランドなどが主力戦闘機をF-16に切り替えF-35を導入するのはこれが理由です。

 西側のジェットエンジンと換装すれば良いという人がいますが機体バランスが崩れるので大幅改修しないといけません。だったらさっさと廃棄処分にして最初から西側のF-16なりグリペンなりラファールを導入した方が良いという話になります。ポーランドはその判断ですが、ブルガリアなどもそれに追随しだしたそうです。廃棄するくらいならウクライナに援助して最後の活躍をしてほしいと思うでしょうね。

 今後はNATO供与の戦車や戦闘機が活躍する場面が多くなるでしょう。ドンバス地方の攻防戦が激化していますが、マリウポリが完全陥落する前に何とか救出してほしいと願っています。