令和3年11月26日に閣議決定された補正予算案の防衛省分が7738億円になったそうです。これが正式に認められるには国会承認を経なければならないので予断は許さないのですが、防衛省は『防衛力強化加速パッケージ』と銘打って昨今の国防上の危機に備える強化策を策定しました。その主な内容は
P-1哨戒機×3機
C-2輸送機×1機
UH-2多用途ヘリコプター×13機
VLS×2隻分(垂直ミサイル発射機、FFM用)
PAC-3MSE(地対空ミサイル、ペトリオット)
ペトリオット地対空ミサイル・システム関連部品
03式中SAM改(地対空ミサイル) ※構成品
基地防空用SAM(地対空ミサイル)
AAM-4B(中距離地対空ミサイル)
AAM-5B(短距離地対空ミサイル)
F-15戦闘機の可動確保関連部品
12式短魚雷
18式長魚雷
15式機雷
07式VL-ASROC(垂直発射ロケット投射式短魚雷)
です。
このうち私が注目したのは2隻分のVLS取得でした。私は後日装備としながらまだ決定していなかったもがみ型FFMの一番艦もがみ、二番艦くまの用ではないかと思ったのです。FFM-3のしろ以降の2隻という可能性もありますが、緊急で必要なのは2022年3月就役予定の『もがみ』と『くまの』でしょう。
もしこの2隻で決定なら、ようやくもがみ型がまともな戦力になるはずです。もがみ型のVLSは16セル。このうち半分の8セルを対潜用の07式SUMに使用したとしても残る8セルにはESSM(発展型シースパロー)を搭載できます。ESSMは1セルに4発積めますから32発対空ミサイルを持つことが出来ます。
さすがに米海軍次期ミサイルフリゲートのコンステレーション級のような艦隊防空用のSM-2MRは積めないでしょうが、ESSMなら十分です。あちらは満載7200トンの巨体ですからね。満載排水量5500トンのもがみ型ならこれで十分です。12式地対艦誘導弾の長射程化(1000㎞以上)とファミリー化も決定したみたいですし、将来的には艦載用の巡航ミサイルとしても搭載してほしいです。ただサイズがどうなるかは未定なので積めない可能性もありますが。
もがみ型のVLSには将来的に長射程の新艦対空ミサイル(A-SAM)搭載の話もありますから夢が広がりますね♪