鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

シリア情勢、結局どうなるんでしょうか?

 
 
 化学兵器使用は確かに絶対に許されないものであり、もしアサド政権が使用したとすれば厳しい制裁を受けるのも仕方ないと思います。
 
 ただ、私は昨今のアラブの春の行く末を見るにつれ本当に反政府側が正しいのか疑問を持っています。結局エジプト革命後に政権を担ったムスリム同胞団は多くの識者が指摘した通りまったく政権担当能力を欠き軍の介入を招いたことは記憶に新しいと思います。
 
 シリアの反政府勢力にもアルカイダの関与などがあり信用できるものではありません。化学兵器を使用したのが反政府勢力だという可能性も捨てきれないので英国は軍事制裁に反対したのでしょう。
 
 アメリカは、空爆するならアサド政権側が毒ガスを使用したという決定的な証拠を示して欲しい。そうすれば世界中が納得すると思います。
 
 民主主義は確かに理想ですが、民族性地域性によって大きく変わってくると考えます。とくに中東地域の場合はある程度の独裁もやむを得ないのではないでしょうか。エジプトがアラブの春まで比較的安定していたのはサダトムバラクという独裁政権イスラム原理主義を力で抑えていたという面も否定できません。
 
 
 サウジアラビアだって、もし王政が崩壊すれば収拾がつかないようになります。その意味ではアサド政権は独裁で強圧的ではあってもシリア安定のために必要悪だと個人的には考えます。中東地域の場合、民主化イスラム原理主義と非常に近しい関係にあるのが気になります。イランなどはその典型ですからね。
 
 
 万が一シリア反政府側が勝って新政権を樹立した場合、エジプト同様イスラム原理主義が台頭しイスラエルとより深刻な対立を招くような気がしてなりません。アサド政権はイスラエルと対立しつつも全面的戦争にしないだけの理性がありました。アルカイダとの関係を清算できないシリア反政府勢力にはたしてその理性を期待できるかどうか、非常に難しい問題だと思います。