鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

書評「魔将軍 くじ引き将軍・足利義教の生涯」(岡田秀文・双葉社文庫)

イメージ 1
 
 私事で恐縮ですが、私の持っているクレジットカードが会社の分社化でVIZAからJCBに切り替えるとかなんとかふざけた事を言ってきたので、プロバイダー契約も変更しなければならないかと悩んで、今までのカードが通用するか実験のためにアマゾンで買ったのがこの本です(爆)。まあ無事に届いたから今のところ使えるんでしょう(ほっ)。
 
 
 ところで皆さん、足利義教っていっても知らないでしょ?
足利 義教(あしかが よしのり)は、室町時代中期の室町幕府第6代将軍(在職:1428年-1441年)。3代将軍足利義満の3男。母は側室の藤原慶子で、4代将軍足利義持の同母弟。僧侶時代は義円、還俗直後は義宣(よしのぶ)と名乗った。】
 
 まあ奇跡的に知っていたとしても嘉吉の乱で家臣の赤松満祐に暗殺された人、くらいの知識でしょう。
 
 
 暗殺されたのも「悪御所」とか「万人恐怖」とか悪評を立てられるほど苛烈な政治を行い守護大名圧迫政策を取ったからだと世間では言われていますね。
 
 
 実は、手段は過激でも弱体化した幕府を立て直し将軍の権威を確立させようとしたなかなかの名君だったともいわれ、再評価されるべき人物だと個人的には思います。
 
 
 本書はその室町幕府六代将軍、義教の生涯を描いた作品です。あまり期待していなかった分、なかなか楽しめました。
 
 ただ将軍になってからの義教の描写がやや弱い気がしました。もっとエキセントリックに描いてもいいかな?とは思ったんですがそうなると読者の反発を喰らいそうなので押さえた表現になったのでしょう。おそらく創作だと思いますが、少年時代のエピソードがあまりにも天才少年っぽかったので余計そう感じたのかも?
 
 暗殺したほうの赤松満祐の描写も書き込み不足の気が…。
 
 
 ただ、全体としてはたいへん面白い作品でした。私もあまり知らない時代ですので新鮮でしたし。