F-106はF-102の性能向上版としてコンベア社が開発しアメリカ空軍ADC(防空軍団)で使用された戦闘機(要撃機)。愛称はデルタダート(Delta Dart)、シックス等。初飛行は1956年。俗にセンチュリーシリーズとよばれるもののひとつである。
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仕様
出典: en:F-106 Delta Dart
【諸元】
乗員: 1
全長: 21.55 m (70 ft 9 in)
全高: 6.18 m (20 ft 3 in)
翼幅: 11.67 m (38 ft 3 in)
翼面積: 61.52 m2 (661.5 ft2)
空虚重量: 11,077 kg (24,420 lb)
運用時重量: 15,670 kg (34,510 lb)
最大離陸重量: 18,975 kg (41,833 lb)
動力: P&W J75-P-17 アフターバーナー付ターボジェット, 109 kN (24,500 lbf) × 1
【性能】
最大速度: 2,455 km/h (1,326 kt)
フェリー飛行時航続距離: 4,260 km (2,300 nm)
航続距離: 2,963 km (1,600 nm)
実用上昇限度: 17,374 m (57,000 ft)
上昇率: 147 m/s (29,000 ft/min)
推力重量比: 0.71
【武装】
固定武装; 20 mm M61 バルカン砲 × 1
ミサイル;
AIM-4F スーパーファルコン × 2 セミアクティブ・レーダー誘導空対空ミサイル
AIM-4G スーパーファルコン × 2 赤外線誘導空対空ミサイル
AIR-2A ジニー 空対空核ロケット × 1
もともとF-102はアメリカ本土をソ連の爆撃機による核攻撃から守る要撃戦闘機として開発されましたが、能力が不十分でした。しかも試作機をつくらず、いきなり量産型の生産を行う「クック・クレイギー計画」という方式だったため初期故障が続発していました。
空軍は能力向上型としてF-102Bの開発を命じ、完成した機体は、設計が刷新されたためF-106の名前が与えられました。しかも問題はF-102の段階で出尽くしていたので、開発はスムーズに進みました。
ところでF-106は、いままで出現したジェット戦闘機で、おそらく最強の攻撃力を誇ります。といいますのもAIR-2A ジニー 空対空核ロケットを搭載しているからです。
核ですよ!核!!!これは核爆弾を搭載して米本土に来襲するソ連爆撃機を、核もろとも編隊ごと蒸発させる目的で装備されたものです。いやあ、実戦で使用されなくて良かった!
また、当機は『MA-1 AWCS(自動兵装管制装置)を搭載し半自動式防空管制組織(SAGE)と連動することで、離着陸時以外は完全自動で要撃戦闘が可能なため、究極の要撃機として喧伝された』(同ウィキペディアより)機体であったため、パイロットが勝手に操作することは許されなかったそうです。
それでいて運動性など特性がMiG21と似ていたため、F-4ファントム兇硫樵枦┻,箸靴瞳盈?忙臆辰掘高空での高い運動性でファントムのパイロットをてこずらせました。
ただ、核攻撃の主役がICBM(大陸間弾道弾)とSLBM(潜水艦発射弾道弾)に移ったため存在意義が薄れ、半自動式防空管制組織(SAGE)と連動する高価な機体であるF-106は、後に開発されたF-15やF-16と交代する形で退役していきました。最後の機体が実戦部隊から姿を消したのは1988年だったそうです。